新しい


光の創造神ホルアクティに呼ばれ神殿に・・・
つねづねホルアクティから人界へ行く事を勧められていた。

俺が人界に・・・

人界に行けるワケがない
俺には身体が無い
又、相棒の身体を間借りして生活するなんて俺には出来ない
それにもし新しい身体を手に入れたとしても
俺には国籍が無い
そして共に過ごす家族も無い・・・
俺は人界で孤独な生活を送る事になる
そんな生活は、心の部屋だけで充分だ!!

沈む俺を見てホルアクティは、優しく微笑みながら
「新しい・・・と言えるのかどうか判りませんが貴方に・・・
貴方個人の身体を・・・」
「俺個人の身体??」
新しいかどうか・・・ってどう言う意味なのか
俺個人の身体??
「ホルアクティ・・・人界には、国籍ってモノがあるんだぜ・・・
もし身体があったとしても国籍無しじゃ・・・」
意味が無い・・・と思った。
「貴方の新しい家族となる者が全て手配してくれました。
安心して人界に御行きなさい」
新しい家族・・・って聞いて海馬の顔を思い出した。
本当なら相棒を思い出すべきなんだろうけど・・・
俺を家族として迎え入れてくれるとしたらイシズ達の事か?
いろんな事を考えていると背後から

「遊戯!!貴様いつまでこの俺を待たせるつもりだ!!」
聴きなれた声に心臓は大きく跳ね上がり遊戯の身体は
何かに束縛されたかのように固まり
大きな紅い瞳は、さらに大きく見開かれた。

振り向きたい
振り返り確認したい

そう思うのだが身体が動かない
もしこれが夢だと思うと悲しいから

しかしその声の主は

「貴様!!この俺と共にロードを歩むのでは、なかったのか!!」
振り向く事に今だ躊躇う俺に

「あの者が貴方の新しい家族ですよ」
ホルアクティが言い終える前に俺は、意を決して
振り返り声の主の元へ走り出した。

その者の名を呼びながら

「海馬!!」


新しい・・・って言葉で思いついたのが「カード」と「家族」だったんですが
「カード」だとどのカードが新しいのか・・・って思ったんで
「家族」にしたのですがただ家族だけって言うのも寂しかったんで・・・
「身体」を入れてみたんですが・・・


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