恋もしくは変-Vol.1-


「十代  君のおかげで私は自分が誰なのか
何故こんな姿をしているのか思い出す事が出来た 
礼を言おう」 
今迄自分と戦っていた黒衣の男ダークネスが仮面を
外しながら自分の前に歩み寄って来る 
「よかったじゃん」 
礼を言われ何だか照れ臭い 
仮面の下から現れた顔は男でも見とれてしまう程の端整な顔立ち 
思わず見惚れていると伸ばされる腕・・・
ダークネスは自分の顔を軽く上向かせるとその端整な顔が自分に近付いて来る

心臓が早鐘の様に高鳴り顔が熱くなる 
何をされるのか不安と期待 
十代の心境を察したのかダークネスは軽く笑みを見せると 

「僕の名前は吹雪って言うんだよ 覚えておいてね」 
後もう少しで吹雪との距離がゼロになってしまう
彼の息が微かにかかる 
自分の心臓の音が相手に聞こえてしまうのでは?と想う程 煩い 
十代は硬くなに瞼を閉じると自ずと口元にも力が入り硬く結ばれてしまう 

あわわわ!!!!!男同士でこんな事ダメだ! 

いくら恋愛関係に疎い十代でも吹雪が今自分に何を
しようとしたいるのか解る 
こんな事 好きな者同士がする事だろ!オレと吹雪さんがそんな事・・・
うわ〜やっぱダメだ!! 

ガバッ!

と勢いよく躯を起こすと目の前に満面の笑みをたたえた吹雪の顔が・・・ 
「お早う〜vvv十代君vvv」
一瞬の間 十代の驚きのままフリーズした顔 
吹雪はその表情を可愛いvvと思いながら見ているが反応が無い 
吹雪の頭の中を『?』が飛び出した頃になって 
「うわ〜!!なっ何をして!!」
「何って何時もの朝の挨拶だよ〜」

十代の叫び声に隼人と翔が目を擦りながら
「も〜兄貴〜いい加減 大声出して起きるのやめたらぁ〜ふぁぁぁ〜」
「翔それでもオレ達だって早く起きれるんだからいいんじゃないの?」
2人は大欠伸をしながらベッドから出て来ると
「吹雪さんお早うなんだな」
「おはよう隼人君」
「お早う御座います吹雪さん」
「お早う翔君」
「兄貴早く着替えて食堂に行こうよ」
「お前等 この状況に違和感を感じないのかよ!!」
違和感??
吹雪は、十代のベッドの上に乗っている事なのだが
2人は平気な顔して
「何時もの事なんだな」
「そうだよ好い加減なれたら?吹雪さんに失礼だよ」
「それに吹雪さんが居なかったらオレ達遅刻の常習犯になるんだな」
2人の言葉に
「ありがと〜2人とも!!」
「そりゃ吹雪さんのおかげで万丈目におかずを取られる心配ないけど・・・」
十代にしてみれば今朝見た夢の事があるのだ
それにしてもダークネスだった頃の吹雪と今の吹雪のギャップの違い
明日香から吹雪の事をちゃんと聞いた事が無かった事を思い出す。

吹雪さんってどんな性格をしているのか聞いてみよ

何時まで経っても着替え様としない十代に
「十代君早く着替えないと2人とも行ってしまうよ?」
十代の制服を持って来てくれる吹雪
毎朝 十代を起こしにオベリスク・ブルーから来てくれる
そして甲斐甲斐しく世話をしてくれる
何故 自分にこれだけ世話をしてくれるのだろうか?
「なぁ〜なんで吹雪さんは、毎朝起こしに来てくれるんだろ?」
朝食を取りながら隼人達に尋ねると
「そりゃ十代に気が在るんだよ」
「でも男だぜ?」
「今時そんなの関係ないよ」
「そう・・・なのか??」
「も〜兄貴って恋愛とかに疎いんだから」
呆れ顔の翔に対し十代は、急に顔を赤らめて
「れ・・・恋愛って・・・そんなオレは、別に・・・」
別に何だ???何が言いたいんだ?オレは・・・
そう言えばオレは、吹雪さんの事どう思っているんだ??

急に今朝みた夢を思い出すとあの時の自分は、吹雪の手を振り払う事が出来た
筈なのにそれを行わなかった。

もしかしてオレも吹雪さんに好意を抱いているのか??

「あ〜あこんな兄貴に好意を抱いてる吹雪さんが可哀想だよ」
「そうだなぁあれだけいろいろと世話しれくれてるのにな」

もしかして吹雪さんの行動に気が付いていないのはオレだけなのかぁ???


何か書きなれていない所為なのか書きにくい・・・
吹十でいろんな話しを書いたら慣れるのだろうか???



戻る