思い出
明日香は寮の自室でデッキを新たに強化する為 構築をしていた。
彼女のデッキはサイバー系の女性中心のデッキ
攻撃力はそれ程高くはないけど各々の持つ特殊効果が凄い
またそれを補うマジック・トラップも考え抜かれたモノばかり
女だと思ってかかればコテンパンにやられてしまう
現に彼女と闘った事のある十代だって彼女の実力を認めている
明日香はカードを手に取りフト穏やかな笑みを浮かべながら
「今はこうしてデッキのバランスとか考えてるけどそれって兄さんのおかげだもんね」
兄が居た頃の自分は強さに執着しデッキのバランスを考える事無く攻撃力の
強いモンスターばかりデッキに入れていた。
それは強いモンスターさえ居れば勝てると思っていたから
しかし吹雪は明日香のデッキのバランスの悪さを指摘
この時ばかりは兄の事が嫌いだと思った。
でも兄の言葉を聞いて納得せざるおえなかった。
「明日香 攻撃力の強いモンスターばかり入れていても必ず勝てるとは言えない
しかもこのデッキには明日香の本当の気持ちが入っていない」
自分の好きなカードを入れまたそのカードにあったマジック・トラップを入れるといいよ
それに攻撃力の弱いモンスターには特殊効果を持っているモンスターも多い
その効果を上手くいかすと活路は見出だせる
兄の言葉を信じ自分なりのデッキを組んでみた。
その際そのモンスターが持つ特殊効果を考えてマジック・トラップを組み込む
自分の心が入ったデッキ 何だか嬉しくなってくる
負ける事はあってもそれは次に進む為に必要な事だと思える
そりゃ負けて悔しい
だったら自分の何処がイケなかったのか反省をし戦術を考えデッキを再構築すればいい
ただ強いモンスターを入れるのではなく自分とデッキに合ったモンスターとマジック・トラップの組み合わせで
後は自分の運次第
強くなった自分を早く兄に見てもらいたい
思い出の兄ではなく現実の兄に
う〜ん こんな感じでいいのかなぁ〜?
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