心ここに -Vol.2-

心ここに
(Vol.1) (Vol.2)


自己嫌悪に陥る明日香の額に柔らかい感触が・・・
身を屈めた亮が明日香の額にキスをしてきたのだ 
ドキドキと高鳴る鼓動
顔が熱い 
「亮・・・」
「本当は明日香の唇にキスをしたかったんだけど」
流石に人前ではねと付け加えられる 
そこで明日香は今自分達がまだ童実野埠頭に居る事
を思い出す。
バスに乗り海馬CO.が運営する海馬ランドに行く
今時不景気で閑古鳥が鳴くアミューズメントパークが多い
さなかここは不景気なんて知らないとでも言うが如くの人入り
パーク内のアトラクションを楽しんでいると 目の前には海馬CO.
自慢のデュエルリング  
デュエリストとしての血が騒ぐのか2人顔を見合わせどちらともな
くリングに向かう
「デュエル!」
の掛け声と同時にカードをドロー 
先攻は亮から始まりモンスター効果トラップやマジックによるコンボ・・・
白熱したデュエル 
見ている者達の視線が2人に集中する しかし最後はやはりと言うか亮の
圧勝と言いたい所だが僅差で亮が勝った。
周りからの賛辞と拍手喝采に驚く2人だが
「明日香 腕を上げたな」 
彼からの嬉しい言葉
「当然よ」
一日中遊んだ後 海馬ランド内のホテルに宿泊
部屋は最上階では、ないけれどそれでもスイートルームである事には違い
ない窓から見えるイルミネーションには目を見張る程の美しさ
ガラスに映る亮の姿    明日香は外のイルミネーションを見ていなかった 
彼の姿ばかり追い掛けていた。 
明日からまた,亮と離れ離れの日々・・・
亮に離れたく無いって言えたらどんなにいいだろう
困った顔をするのかな?
それとも嬉しがってくれるのかな? 
「明日香 何を考えてる? せっかく2人きりなのに何故 俺の方を見ない」
亮の両腕が明日香の顔の横を通り窓ガラスに宛われる
まるで明日香を逃がさないと無言で言っているかの様に 

童実野埠頭の時に感じたのと同じ 亮の腕がまるで檻の様
このままこの腕の中に居る事が出来たらどんなにいいだろう

窓ガラスに宛がわれていた亮の腕が明日香を優しく包み込むと耳元で
「明日香がアカデミアを卒業したら一緒に暮らそう」
「え・・・」
予想外の言葉に明日香は、驚いた
窓ガラスに映った自分の姿
その頬は朱に染まり
目の前がぼやけ出す・・・はっきりと見えない
朱に染まった頬を濡らす涙
「明日香・・・返事を聞いていいか?」
「うん・・・アカデミアを卒業したら亮と一緒に居る・・・」
「よかった・・・ありがとう」
安堵の声
亮とて不安で仕方がなかったのだ
自分が卒業したら明日香に言い寄る男は、後を絶たないだろう
もしその中の誰かと付き合い出したら・・・
今日 童実野埠頭で待ち合わせをしたものの
もし来なかったら・・・
そう思っていたゲート付近の支柱
自分の位置から見え難い所に居る明日香を見つけた時どれ程嬉しかった事か
そして明日香がたまたま道案内の為に自分と一緒に居た女性に嫉妬してる事を
知った時の嬉しさ・・・
公式戦では、無いにしろ明日香とデュエル出来る日が来るとは思いもしなかった
そして言いたくて言えなかった告白・・・
もし断られたらと思うとなかなか言えなかった。
しかし明日香の不安そうな顔を見て
どうしても言いたかった安心させられるのかどうか不安だったけど・・・
思い切って告白した。

「うん・・・アカデミアを卒業したら亮と一緒に居る・・・」

この言葉に亮は、安心した。

これから先何があっても明日香の為に頑張れる
「亮・・・私の心は、貴方と共に・・・」


フフフ・・・・何とかして終わらしたぜ・・・
携帯電話のメールで書いていたんですが
段々パニック・・・



戻る