08.痕
躯に残る無数の紅い痕 
それは自分が彼のモノだと言う証 
「あれほど痕を着けるなって言っているのに」 
鏡に写る痕に指を這わす 
思い出されるSEX 
互いを求め 互いの熱を躯の奥が溶け合う程
に感じあう 
しかしその時間が過ぎれば胸の奥に残るのは
寂しさだけ 
鏡の中の自分の顔は強がって笑顔を浮かべ
ている
寂しい笑顔・・・
ベッドのシーツに残る彼の残り香 
今度 互いを感じ求めあう時までこの痕は残っ
ているのだろうか? 
この痕が消えるまでにもう一度
貴方の唇で痕を着け直して 
自分が貴方のモノだと言う証を・・・




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