38.誕生日
明日は亮の誕生日・・・
何をプレゼンすればいいのか迷ってしまう 
街だと素敵な店が立ち並び何をプレゼンしようか
迷うところだが明日香が居る所はアカデミア以外
何も無い孤島 
在るとすれば大自然ぐらいなモノ 
ありきたりだが手作りのケーキを用意した。 
それ以外となるとこれもまたありきたりだが自分
自身だろう 
そう言えば以前 兄から貰ったモノが・・・  
貰った当初何時使えばいいのか迷ったものだが 
まさかこんな時に役立つなんて 
明日香はクローゼットの奥に仕舞っていた箱を取
り出した。


亮の誕生日当日 
流石に人望厚く誰からも慕われている男だけあっ
て皆からの祝いの言葉やプレゼンの量は半端じゃ
ない  
そのプレゼンの山に嫉妬してしまう反面 
自分は一体何をしようとしているのだろうと想って
しまう 
亮の部屋に居るのにコートをいっこうに脱ごうとし
ない明日香 
しかも恋人である自分が傍に居るのに考え事をし
て自分を見ようしない明日香と二人きりになる為
に必死だったのに!! 
(吹雪にも手伝ってもらったのに) 
自分を見ようとしない明日香の態度に亮は我慢が
出来なくなり床に明日香を押し倒した。 
「亮・・・!」 
急に押し倒され驚く明日香の柔らかい唇に自分の
唇を押し当てる 

甘い・・・ 

明日香が口付けに酔っている間にコートを脱がし
にかかる 
コートの下の手触りが何時と違う? 
亮は明日香から唇を離しコートの下を見る 
「なっ!」 
白いレースが着いたシースルの短い丈のネグリジェ
明日香の乳首の色まで判る
「あっやぁ見ないで・・・」 
頬を染め横を向きながら開かれたコートの前を
掴み隠そうとするがコートを掴む前に両手を頭の
横に縫いつけられる 
「明日香  何故隠そうとするんだ?」 
「こんな格好してはしたないと思うでしょ・・・」 
「そんな事ないよ  俺としては嬉しい限りだよ」 
亮の嬉しそうな顔 
「はしたない女の子だと思わない?」 
頬を染めながらゆっくりと亮の方に向き直る 
「思わないよ」
だってそれは俺が明日香の為に用意したモノ
だから 
(吹雪に見せたら大喜びで勝手に持ち出した上に
明日香に渡したんだけど)
まさか経緯を知らないとは、言え
俺の誕生日に着てくれるとは・・・




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