Memory
「う・・・ん・・・はぁ・・・」
バスルームから聞こえて来る艶かしい声
抱き締める形で相手の腰に手を回し固定する
緩慢な動きで上下に動く腰
胸元は、泡でヌルヌルして変な感じがする・・・
否 この感じさえも快楽の一部なのかもしれない
「遊戯 そんなにゆっくりだと辛くは無いのか?」
「うぅん・・・気持ちがイイ・・・」
海馬のモノをゆっくりと孔から出したり入れたり
遊戯のその顔は、誰も彼もを魅了してやまない
淫靡な表情
孔の中は、熱くトロトロに溶けているのにも関わらず
しっかりと絡み着き放そうとしてくれない
この目の前に居る遊戯は、全ての記憶を無くしている
相棒や仲間全ての・・・
恋人である海馬の記憶でさえも・・・
冥界に帰り
どうやってこの現世に甦ったのか不明のまま
自分の名前さえも忘れて・・・
海馬の事を全て忘れてしまった事に対して当初憤りを
感じていたが自分以外の人間の事も忘れている事は
好都合だった。
これで二度と「相棒」だの「城之内君」だの自分以外の
人物の名前等が出て来る事は、無い
真っ白な遊戯を自分だけのモノに出来る喜び
そんな彼に自分の事だけを教える喜び
そして彼を犯す喜び
「遊戯・・・貴様は、誰のモノだ?」
チュッ・・・
「オレは・・・うぁ・・・んん・・・か・・・ぁいば・・・の・・・」
軽く重ねる唇
「かぁいば・・・は?」
「貴様のモノだ」
「海馬・・・来週まで逢えないのか?」
遊戯が今居るのは、ヘリ以外では来る事の出来ない辺境地
海馬は、金曜日の晩に訪れて日曜日の晩に帰って行く
「遊戯寂しいのか?」
「違うぜ・・・寂しくは無い・・・」
本当は、寂しいのだが本当の事は言えない
言えば海馬を困らせるから
だから言えない
傍に居て欲しい・・・と言って欲しい
彼の本心を聞きたい
本当の事言えない
本当の事言って欲しい
躯を重ね箍が緩んだ時 本心が聞けるのでは・・・と思う
箍が緩んだら本心を言ってしまうかもしれない
記憶が無いオレを優しく抱き締めてくれるお前・・・
その傍を離れたく無い
この間系が破滅的だとしても
オレは・・・
俺は・・・
お前を・・・
貴様を・・・
放さない
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