<灯台> |
最初
灯台に来たのなんて唯の気まぐれだった。
夕方此処に来ると苛立ち気が滅入りそうになっても心地良く吹く波風によって気持ちが落ち着いた。
誰だったか「夜風も気持ちいい」と言っていたから
それなら・・・
と思い夜の灯台に来たら先客が居るので驚いていたらそれがデュエルアカデミア最強のデュエリスト
カイザー亮なんで更に驚いたわ
亮が私の気配に気がついて(私の勝手な解釈なんだけど)振り返り
「君は・・・もしかして吹雪の妹?」
「えっ・・・あっ・・・はっはい!
妹の明日香です!
あの〜どうして私の事を?」
「吹雪は俺の悪友だから」
微かな笑み
どんなに緊張したか貴方には解らないでしょう?
「カイザーも夜風に?」
少し驚いた様な表情
あまり表情を現さない人だと聞いていたけど全然 表情をちゃんと現しているじゃない
「俺の事 亮でいいよ
親友の妹に『カイザー』って呼ばれる気恥ずかしいから」
鼻の頭を少しかく仕種を見せながら照れている表情
なんて可愛いと思ってしまう 「その代わり君の事 明日香って呼んでいいかな?」
それってもしかして・・・
そう思うと自分の顔が熱くなって来るのが解る きっと真っ赤になっているんだろうな
今が暗がりで良かった
だって赤くなっている顔なんて見られたくないもの
「いいですよ
それじゃ私も先輩のお言葉に甘えさせてもらって亮って呼びますね」
これがきっかけで互いの名前を呼び合う様になり それから毎日の様に夜の灯台で逢う様になった。
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