もし・・・ |
時間の都合がついたから来い
とメールを寄越したと同時に車を寄越すか?
しかもそうメールを寄越した張本人は屋敷の自室でしかもオレの目の前で仕事中・・・
そう言えば・・・
もし海馬の本当の両親が生きていたら
コイツの人生ってどうなってたんだろう?
モクバの言う『笑顔の似合う兄さま』のままだったのだろうか?
しかも両親の愛情を受けて育つから今みたいに捻くれた性格になるわけないだろうし
もしかしたら友情とかって信じていたのかもしれない
・・・う〜ん・・・
笑顔の海馬・・・
友情を信じる海馬・・・
どれもこれも想像出来ないぜ
でも海馬の両親ってどんな人だったのかな?
今の海馬から両親を想像する事は困難だと思う遊戯
もし海馬が両親と共に生活し海馬家の養子にならなかったら
オレと出会っていただろうか?
オレは、この世界に復活出来たのだろうか?
オレ達は・・・オレ達の人生は、どうなっていたんだろう?
もし・・・
「貴様何を考えている?」
自分が傍に居るのに上の空になっている遊戯を見て不機嫌極まりない海馬
遊戯の顎に指を当てると上向かせ自分のソレと重ねる
「何を考えていたんだ?」
「さぁ〜な・・・」
そんな事言えるワケ無いだろ?
お前の事考えていたなんて・・・
押し倒されるソファの上
蒼い瞳を見詰めながら
きっとこの蒼い瞳の奥には、お前の両親の顔が焼き付いているんだろうな
幸せだった日々と一緒に
そして海馬としてのお前の今迄の人生の苦楽も全て・・・
オレとの出逢いも・・・
もし・・・なんて考える必要なんてない
きっとどの道程を歩もうときっとオレはこの男に巡り逢い惹かれる
だろうから
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