3:例えそれが禁忌だとしても |
子供の頃は兄妹で遊ぶのは当たり前だった。 何時も一緒に居て当たり前だった。 僕が明日香を 私が兄さんを異性として認識するまでは・・・ -吹雪の部屋- 吹雪は優しく明日香の肩を抱き寄せながら 「明日香 お前は僕と兄妹で良かったと思う?」 「解らない もし兄さんと兄妹じゃなかったら出逢っていたのか解らないもの でも兄妹であるが故に恋人にもなれない」 「例え禁忌だとしても僕が明日香を想う気持ちは変わらない」 「私もよ」 寂しそうな笑みを浮かべ明日香から吹雪に軽く触れる様なキスをする これから先も自分達の立場は兄妹でしか無い 恋人には決してなれないのだ・・・ でも心の中は何処にでも居る恋人達と何等変わりは無い 例えそれが禁忌だとしても |