白ウサ明日香ちゃんと・・・ -おまじない- |
試合の前夜・・・ 今度の対戦相手は、今迄闘ったデュエリストより 遥かに強い今回は負けるかもしれない・・・ それ故に何時にも増して緊張していると 明日香が小さな手を亮の膝の上に乗せながら心配そうに見上げてくる 心なしか何時もより垂れ下がっている耳 「亮・・・」 明日香の頭を軽く撫でながら 「明日のデュエルの事を考えてたんだ」 「不安なの?」 「不安じゃないよ ただ緊張してただけ」 本当は不安なのだ しかし目の前に居る可愛いウサギに心配させたくない 「じゃ〜緊張を解すおまじないしてあげるvvv」 嬉しそうな顔 亮の膝の上に攀じ登ろうとするがなかなか上って来れない そんな明日香の行動が微笑ましく見つめながら亮は明日香の 両脇に手を入れ抱き上げ膝の上に座らせる 「どんな おまじないをしてくれるんだ?」 そう言われ亮の肩に手を乗せ膝の上に立ち 亮の顔に軽くキスをする 「お兄ちゃんが昔してくれたおまじないなの」 笑顔でそう答える明日香 明日香の兄は、別の人に飼われている茶色いウサギ しかも自分から飼い主を選んで勝手に住んでいるらしい (飼い主と意気投合したらしいからな) そんな兄が教えたまじないには少々不安があるものの 明日香がしてくれるのなら効目覿面だろう 実際 俺の中にあった緊張感が少しずつ解されていっているのだから・・・ この分だと明日の試合も勝てるかもしれないな |