16.暁 |
一週間前クリティウスに無理矢理休暇を取らされ彼の別荘に連れて来られた。
それからと言うもの昼夜問わずクリティウスの熱に侵され続けている お陰で現段階腰痛で全く動けない状態である それに余りの疲労に朝目覚める事が出来ない だから夜明け前・・・ 暁を見る事なんて無かった。 戦場に居た頃は、毎日でも見ていたのに・・・ 「ティマ お前が俺より先に起きなんて珍しいな」 立ち上がる事の出来ないティマイオスはベッドに座りながら暁を見ていた。 「クリティウス起こしてしまったか・・・スマナイ」 「いや別に謝る必要なんてない ただ何を見ていたのか気になったんだ」 自分が隣に居るのによそ見をしているティマイオス そんなティマイオスの腰に片腕を回し抱きしめる 「暁を見ていた 戦場に居た頃は毎日でも見ていたのに・・・ あっもしかしてお前暁に妬きモチを妬いているのか? もしそうだとするとまるで子供の様だぜ」 クリティウスの柔らかい金髪を優しく撫でる そんなティマイオスの発言にクリティウスはムス〜とした表情になりながら 「子供みたいでも構わない 俺が傍に居るのにティマの心が俺以外に向けられるなんて許せん」 そう言うとクリティウスはティマイオスはベッドに引きずり込み自分の身体の下に組み敷く 「おっおい!!まさかまたするんじゃ・・・?」 顔をリトマス紙の様に青くしながら訪ねるとクリティウスはニヤリとした表情を浮かべながら 「そのまさかだ お前が誰のモノなのか今一度覚え込ませる必要がある様だからな」 「冗談じゃない!!オレが壊れてしまう!! まさかだと思うがお前 発情期にでも入ったのか?」 「否 入って無いが?」 ティマイオスの首筋にチュッチュッと軽く吸い付く 「はぁぁ・・・だったら何で毎日こんな事するんだよ」 「密月だから」 はぁ〜?? 「ちょっ・・・ちょっと待て誰が誰と結婚したんだ?」 「俺とお前以外に誰が居る?」 「何時 オレとお前が結婚したんだ?」 「結婚式おいおいする」 「結婚もしてないのに密月なんて有り得んだろう!!」 「煩い!!俺がそうだと言ったらそうなんだ!」 クリティウスの無茶苦茶な意見に流石のティマイオスは閉口せざる得なかった。 後は求められるがままティマイオスは泣き続けたのだった。 後日ヘルモスから聞いた話しだがクリティウスと数人の上流階級の騎士がどれだけ恋人の事を想っているのか惚気話しをしていたらしい 平静を装って居てもクリティウスは、年若いのだ 恋人であるティマイオスの事を想いだし欲情したのだろう その話しに参加していた騎士も数名休暇届けが出ていたらしい |