Ejaculation


 

ギシギシ・・・と軋むベッド

空調管理がしっかり行われている室内にて

一角だけが空調が利いていないのか互いに汗を流しあい

荒い息を吐いて絡み合い重なり合う影が・・・

「・・・はっ・・・はっ・・・くっ・・・」

「ふぁぁ〜あああぁぁ・・・やぁ・・・くる・・・ぃ・・・」

紅い瞳を潤ませ自分の上に伸しかかっている相手を見詰める

見詰めると言っても焦点が既に合っておらず実際何処を見ているのか

見ていないのか解らない

だがその潤んだ瞳には、熱に浮かされた様な自分の顔が間違い無く

映っている

紅い瞳に自分だけが映っているその事が気分を良くし

潤んだ瞳に欲情する

首筋や胸元に点在する紅い鬱血の痕が更に海馬を追い詰める

 

遊戯の総てを奪い俺のモノにしろ・・・

 

・・・と・・・

否 既に遊戯は俺のモノ

俺の手の中に存在する

 

しかし心の何処かで解っている筈だ

例え遊戯の身体が手に入ったとしても心までは手に入らないと

遊戯の心は何モノにも束縛されない風の様な存在

捕まえたと思っても簡単に擦り抜けられてしまう

それ故に遊戯の総てを手に入れたいと心が渇望するのだ

遊戯と身体を繋ぐ行為はきっとそこから来ているのだろう

後孔から零れ出る愛液と精子

遊戯の茎の様なペニスからもチロチロと止めど無く流れ出ている

白濁とした液体

そして互いの身体には、遊戯が放ったモノが付着している

「・・・かぁ・・・せっ・・・と・・・オレ・・・の・・・」

海馬の首にしがみつき自分の方に抱き寄せながら途切れ途切れに

放たれる言葉

きっと無意識で言っているのだろう

「ああ・・・俺は貴様のモノだ!遊戯 貴様は誰のモノだ?」

滴り落ちる汗

荒い息

腰を激しく打ちつけられながら

「ふぁぁぁあああああ・・・オ・・・せと・・・せとの・・・」

途切れ途切れに答える遊戯

 

遊戯貴様の心は、どうやって手に入れればいい?

幾等身体を繋げ様とも貴様の心は・・・魂は決して俺のモノには

ならない

 

不意に湧き起こる飢餓感

どうすれば癒される?

 

コツン・・・

「かい・・・オレ・・・全て・・・お前・・・に・・・」

耳元に囁かれる言葉に背筋がゾクゾクする

(海馬 オレの心も身体も・・・オレが持てる全てをお前にやるぜ)

オレがお前にやれる唯一のモノだから

 

全く貴様に俺の心を見透かされている様でバツが悪いと言うか貴様に

見透かされて心地良いと言うか複雑な心境だ

 

「・・・くっ・・・」

ゾクゾクゾク・・・・

背筋を駆け上る何か

ドクドクドク・・・・

ドロドロに溶けた場所で脈打つモノ

「はぁああああぁぁぁぁ・・・・・・」

細い茎の様なモノからも放たれる白濁としたモノ

 

意識無く眠る遊戯・・・

その顔を優しく撫でながら

 

全く意識が朦朧としている時の貴様は、卑怯な程素直すぎる

今度は素面の時に貴様は誰のモノか言わせてやる

その時には俺の中の飢餓感は癒されるだろうからなぁ

否・・・そうなれば俺は更に貴様に欲情し貴様の細胞と言う細胞に俺の

存在を植えつけたくなるだろう

射精と言う形で・・・




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