風邪ドキドキ注意


 

現世に転性・復活して海馬邸に来て始めてのデュエル大会・・・

久しぶりに公式の場で海馬と白熱したデュエルが行えると意気揚揚

としていたのに風邪を引き熱を出し出場が出来なくなった

否 本当はそれでも出る気満万だった

でも海馬に

「万全では無い貴様と闘っても俺の士気が昂ぶらん」

と言われてモクバから

「そんな我儘言うなんてまるで子供みたいだぜ」

と本当の子供にそんな事を言われ渋々だけどベッドの中で過ごす事に

なった

まぁ正直な話し熱が上がって来たのでデュエルどころの話しでは、

無いんだけど

それにしても暇だぜ

 

コンコン・・・

「遊戯様 御見舞の御客様が御見えですが面会されますか?」

チリンチリン・・・

声が出ない遊戯の為に用意されらベル

このべるが2回鳴ればOKの証 5回鳴ればNGの証

 

「もう一人の僕 風邪を引いたんだって?」

「ああ・・・相棒すまないぜ・・・」

躰を起こそうとする遊戯に<遊戯>は慌てて

「病人なんだから寝てないと!!ってあれ?タオルは?」

額に乗せて置く濡れタオルを探す<遊戯>に

「タオルなんて何に使うんだ?」

「何って額に乗せておくんだよ」

「タオルなんて使ってないぜ?」

ベッドに横になる遊戯

「じゃ 何で熱冷ましてるの?」

《???》を飛ばしているであろう<遊戯>に遊戯は

アイスノンを2個見せる

「これを脇の下に挟んで熱を冷ましてるんだぜ」

海馬が言うのには脇の下には数多くの血管が集まって

いるらしくそこを冷やせば冷えた血液が全身を駆け巡り

躰を冷やしてくれるらしいのだ

まぁ・・・血管が集まる場所を冷やせばいいらしいのだが

「そ〜言えば相棒も今日の大会・・・」

「僕は、今回エントリーしてないんだ」

「?」

I2が主催するデュエル大会が来週アメリカの方で行われるんだ

僕は、そっちの方にでるんだ・・・

ペガサスに万全の体制で挑んで欲しいって言われてるし僕が構築

したデッキを今披露しないで欲しいと言われてるんだよ

今日の大会に出たって影響ないのに・・・」

コンコン・・・

「<遊戯>様テレビをお持ちしました」

「は〜い」

テレビ???

「僕が頼んだんだよ」

「失礼します」

使用人達が手際良くテレビをセッティングしていく

「やっぱりデュエリストとして見ておかないと」

特に海馬の試合は・・・

それにもう一人の僕にも見せてあげないと海馬君の雄姿を・・・

テレビにスイッチを入れると海馬と対戦相手の姿が写しだされる

何故海馬と闘っているのが自分では無いのか

自分こそが海馬と闘う相手に相応しいのに・・・

そんな思いにかられてしまう

テレビ画面に2人で食い入る様に見てしまう

一進一退の攻防に思わず溜息が出てしまう

余りにも凄い闘いにドキドキしてしまう

「相手の選手 優勝戦に出てくるだけあって凄いコンボだぜ」

「でもそれを打ち負かす海馬君も凄いよね

それにしてもカードの貴公子って言われるだけあって綺麗な

カードさばきだったよね

あっもしかして海馬君に惚れなおした?」

急に顔を朱に染め出す遊戯

元々熱で赤かった顔が更に紅い

 

も〜正直なんだから〜

 

思わず心の中で苦笑してしまう<遊戯>

「でも流石 海馬君相変わらずのパワーデッキだね」

「でも海馬のヤツ楽しんでない様な顔をしてる」

「そりゃ〜君が相手じゃないからでしょ?」

「どうして?」

もしかして気付いてないの???

「君が海馬君にとって唯一見とめた相手だからだよ」

暫く雑談した後<遊戯>は帰ってしまった

 

今日の試合を録画してあったので見直す

<遊戯>の言う通り海馬のカードさばきは、綺麗だ

否 あの長くて細い指だからこそ綺麗なのかもしれない

そしてあの指は綺麗なだではない

自分の心は、蕩けさせる術も持ち合わせている

あの指で躰中を撫でられたらどれだけ気持ちがいいか

平常心でなんて居られない

 

遊戯の脳内には、海馬との隠微な光景が浮かびあがる

 

なっ・・・!! オレは何を考えているんだ!

 

そうは思えど一度想い出した光景は、なかなか遊戯の脳内

から消える事無く更なる光景を写し出す

次第に躰に篭る熱

確実に風邪による熱では無い

中心に熱が集まりだす

 

どうしよう・・・こんなの海馬にバレたら何をされるのか

解らないぜ

 

何をされるのかと言う焦りより

何をされるのかと言う期待感

思い知らされる

自分の躰が海馬無しでは居られない事に・・・

 

ガチャ・・・

「遊戯 起きていていいのか?」

ビック!!!!

心臓が止まるかと思った

それ程驚いたのだ

 

「ああ・・・少しましになった・・・」

声が上ずり海馬を見る事が出来ない

顔が熱い

きっと真っ赤なんだろうなぁ・・・

 

遊戯の様子がおかしい事に気付き傍に

近付くが遊戯の心が今の自分に無い事に

気付き不機嫌になる海馬

自分を見ない遊戯の両頬に手を添え自分の

方に向かせると唇を重ねる

急な出来事に遊戯はクラ〜としてしまい

そのままベッドへ・・・

それでも遊戯を追いかけ海馬もベッドに上がり

遊戯に圧し掛かる

下肢に当たる違和感

海馬はニヤリと笑みを浮かべシーツ越しに遊戯の

下肢に触れて来る

「ククク・・・何を想像していた?それとも一人で

ココを弄っていたのか?どちらにしろココを熱くしている

貴様はヤラシイ奴だ」

言われたく無い言葉だが否定は出来ない

実際 海馬との行為を想い出していたし熱を発散したくて

自慰をしようと考えていたのだ

 

シーツの上から握られ刺激を与えられる行為は、モドカシイ

直接触れて刺激して欲しい

遊戯はシーツを捲ると海馬の綺麗は指を掴み自分の舌先で

舐めパジャマのズボンの中に誘い込む

その一連の動作に驚いたのは海馬の方

まさか遊戯がこんな事をしてくるなんて

想わなかったから・・・

まさかこんな積極的な遊戯が見れるなんて

誘われるがまま熱で硬くなった場所に刺激

を与えると気持ちがイイのか遊戯は声を上げ

身を捩りだす

 

興奮する

 

何時もは、耐えてなかなか見る事の出来ない

遊戯の姿に・・・

もっと乱れる姿を見せて欲しいと思う

唇を重ね舌を挿し込むと熱の所為か口腔内が

熱い

触れる個所全てが熱い

 

 

細い躰を覆い隠す全てのモノを取り去り重ねる

躰の熱い事か・・・

試合で興奮している躰にしてみれば【火に油】を

注ぐ様な行為でしかない

 

遊戯が病気だと脳の片隅で訴えるものの

自身を覆う快楽には、抵抗出来ない

このまま溺れていたいと思う

 

 

海馬の試合を見ていて

その相手が何故自分じゃないのか・・・

彼が自分以外の相手と楽しそうにデュエルを

している姿なんか見たくなかった

だからテレビを部屋に置かなかった

でも相棒である<遊戯>が使用人に用意させ

結局見る羽目に・・・

見た光景は、デュエルを楽しんでない海馬の姿

何故?ここまで勝ち残った相手とのデュエルなのに

そんなにツマラナイ顔をしている?

応えが出ない

 

「遊戯 俺に抱かれているのに考え事とは余裕だな」

不機嫌そうな顔を隠そうとしない海馬に

「お前・・・の事・・・考えて・・・た・・・」

「・・・俺の事?」

遊戯からの予想外の言葉に一瞬言葉が詰まる

 

俺に抱かれながら俺の事を考えてた・・・だと・・・

 

「お前 今日の・・・楽しんで・・・なか・・・ったから・・・

どうして?と思った・・・」

途切れ途切れに言われる内容に思わず苦笑してしまう

「貴様だけが俺を昂ぶらせる術をもっている

俺を昂ぶらせる事の出来んヤツなんかとデュエルをした

所で楽しくも何とも無い」

俺に集中しろと言わんばかりに攻められ快楽の波に

飲み込まれる遊戯

 

 

どれだけの間 互いを求め・求められたのか

海馬に抱きしめられながら

「お前のデュエル見るんじゃなかった・・・」

「どうしてだ?」

「お前のカードをさばく手が綺麗で見惚れて

しまったから・・・」

その手の強引な所を思い出したのだ

それによって与えられる快楽を・・・

「その手によって躰を嬲られる光景でも

思い出したのか?」

認めたく無いが図星なので肯く

それが嬉しいのか更に抱きしめられる

息苦しいが海馬の匂いと心臓の音が心地良い

 

「遊戯早く風邪を治せ・・・

そして俺とデュエルしろ」

「ああ・・・早く治すぜ・・・」

 

静かな時間の中微かに聞こえるのは2人の優しい

吐息・・・




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