ジーク様のメイド
ジーク専属のメイド。
その中で更に選ばれた者だけが与えられる仕事。
それは・・・
「もう少ししたらジーク様がお出になられるわ」
「今日も抜かりは、無いわよね」
各々自分の役割分担を再確認しあう。
後数分程で現れる自分達の主人に胸をときめかせながら・・・
微かに聞こえる水音。ジークが湯舟から出たのだろう。
メイド達が並ぶ所まで優雅な足取りで来るジークにタオル係のメイドは、ドキドキものだ。
歩を遅めメイド達に躰を拭いてもらうジーク。
柔らかい薔薇の香り漂うバスタオルで全身を拭かれ別のメイドから丈の短いバスローブを着せられる。
無駄の無い連係の取れた動き。ジークの表情が満足そうに見える。
風呂場を後にし自室に向うジークの後ろ姿を見送り。彼の姿が見えなくなると誰とも無く零れる溜息。
安堵感からの溜息では無い。彼女達の顔は、恍惚に浸っていた。
「ああ・・・何時もながら肌理細やかなお肌・・・」
「長く麗しい御髪・・・」
「無駄な肉が付いていない綺麗な裸体・・・」
「長身で眉目秀麗・・・素的だわ〜」
「あんな綺麗な人に抱かれてみたい〜vvv」
各々ジークと過ごす甘い時間を想像する。
想像と言っても現実世界では。彼女達は、誰もジークと一夜を過ごした事なんて無い。
あくまでも妄想の世界・・・
「ジーク様の男根に貫かれてみたいわ」
一人が頬を染めながら言うと
「それは、ジーク様の未来の奥様のみの特権ですわ」
「ああん ジーク様の奥様になられる女性が羨ましい!!」
「ジーク様が御選びになられる方って知性的で御美しく一流階級の令嬢・・・何時もジーク様を支えている
様な方なのかしら?」
「でも幾ら奥様でも私達の仕事は、させて貰えないかもしれませんわ」
「どうしてですの?」
「だってジーク様の御身体を拭いている最中にまかり間違って情事に至る事だってあるでしょ?」
「脱衣所でHですか?でもその後『汚れたから綺麗にしてあげよう』なんて言いながら湯舟の中で
Hな事始めたりしてvvv」
顔も知らぬ未来の奥方がジークに愛される光景までも妄想するメイド。
しかもその奥方を自分達の姿に置き換えて妄想もしてみる。
全身を綺麗な指が動き回り性感帯を攻められる身悶える光景。
胸の飾りを舌先で弄られ大事な所を指で嬲られる。そこまで妄想すると現実世界の躰にも熱が篭り
出し蜜で下着をホンノリと濡らしてしまう。
留まる事を知らない妄想トーク。
メイド達のそんな妄想トークが毎回行われているとも知らぬジークは、海馬Co.主催海馬グランプリ
に出場する為に車中に居た。
「海馬瀬人 貴方に武藤遊戯は、似あわない。必ずこのグランプリに勝って武藤遊戯を我が手に・・・
待っていて下さい。我が麗しの武藤遊戯」
私が勝った暁には、勝利と言う名の美酒に共に酔いしれましょう。
ジークが思い浮かべるのは、闇の遊戯の姿。
彼が自分の腕の中で甘え、眠る姿を想像する。
メイド達もまさか自分達の主が想いを寄せている相手が少年だと知るよしも無かった。
主が主ならそれに仕える者も仕える者・・・妄想世界では、何でもあり???
ジークが言っている美酒は、勿論遊戯さんの躰の事です。
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