狂喜


ジャラジャラ・・・

「どうして裏切った?」

鎖を床に這わしながら自分より長身の男に詰寄る。

「裏切る?何の事ですかな。私は、裏切った覚えは在りませんよ。寧ろ裏切ったのは貴方の方でしょ?

不動博士」

今自分達が居るのは、かつて不動博士専用に用意されていた研究室。

そこに監禁されているのは、かつての主 不動博士その人。

ジャラジャラ・・・

不動博士の首に嵌められた枷。

枷や鎖は、ルドガー自身が作りだした特殊素材で作られたモノ。

通常の解除・切除する道具では歯が立たない

寧ろ解除や切除をする道具が存在するのか定かじゃない。

そして今博士が身に纏っているのは、白衣のみ。それ以外の衣服は、一切身に付けていない。

身に付ける事なんて許されていない。

白衣の内側には、無数の鬱血の痕。

その鬱血は、暴力によって付けられたモノでは無く情事によって付けられたモノに他ならない。

「貴方は、その類稀なる頭脳を用いて遊星粒子を発見しモーメントの開発に至った。

私は、貴方が見つけられた遊星粒子の論文を見どれほど心惹かれた事か。

貴方に近付く為に血に汗滲む思いで電子工学や多くの学業を学びやっとの思いで助手と言う地位を手に

入れ貴方の片腕としてこのモーメントの開発に参加し貴方の役に立てると思っていたのに・・・そんな私の心を

貴方は、意とも簡単に切り捨て裏切った。」

神の如く敬う相手。

そんな相手に近付き仕える喜び。

小さな頭脳から溢れんばかりの英知を身近に感じた時の驚き。

毎日が驚きの連続だった。

尊敬する博士が考案した『モーメント』の開発に自分達兄弟も参加する事を許された時は、天にも昇る思い

をしたものだ。

「ルドガー・・・お前も知っていよう。モーメントの実験を行う度に起こる異変に。その原因を突き止められない

以上 実験を続ける事なんて出来ない。」

膨大なエネルギーが暴発を起したら・・・半径数メートルは、地獄絵図そのものと化すだろう。

それを思うと身の毛がよだつ。

「突き止める必要なんてない。実験の度に起こる異変は、神の歓喜なのですから。神は、人間界に降臨される

のを楽しみにされているのですよ。多くの人間の血肉を求めておられるのです。」

何処か嬉しそうに話すルドガーに恐怖を感じる。

既にルドガーの神は、不動博士から他の者へと代わっていた。

否 代わったのでは無い。

ルドガーにとって不動博士は、『創造神』へと昇格していたのだ。

手に届かない存在。

それなら手に届く神の声を聞くことにしたのだ。

「狂っている・・・」

今自分の目の前に居るのは、狂気を身に纏いし者。自分の知り得るかつての部下じゃない。

自分が知り得るあの男は、実直で人からの人望が厚かった。

思い出されるのは、自分を慕い弟や回りの人達から慕われた彼の過去の姿。

「狂っては、いませんよ。全ての柵から解き放たれたとでも言いましょうか。ああ・・・そうだ貴方が私達を裏切ったと

知った時は、確か怒り狂いましたっけ?。

でも今は、その事にさえ感謝しているんですよ。貴方がMIDSから除名された事に私は、行き場を無くした貴方

を手に入れる事が出来たのですから。」

『創造神』の地位から陥落し地に落ちた神を手に入れた時の得も言えぬ喜び。

それの喜びを口にする事不動博士の首枷から繋がる鎖を手にし軽く何処か恭しく口づける。

「そう誰も貴方に話しかける者なんて居ない。貴方が話しかける相手なんて居ない。この私の他には、貴方を

相手する者なんていない。何て素敵な事なんだ。もう嫉妬する事なんてないのだ。貴方の全てが今我が手に

あるのだから。」

「愚かな。オレの全てを手中に納めた気でいるのかもしれないがオレの心まで手にする事なんて出来ない。」

「ククク・・・愚かなのは、貴方ですよ。人の心なんて脆いモノ。長きにわたりたった1人で拘束された状況下にあれば

如何に強い精神でも折れ屈してしまうモノ。そしてその心は、何時しか己を支配していた者を忘れ得ぬ存在に変えてしまう。まるで恋人を思うかのように。」

今は、手に入らない心も時が経てば如何に屈強な精神と言えども陥落してしまうもの。

慌てずに時間をかけてゆっくりとゲームを楽しむかのように手に入れ様というのだ。

鎖を手放し不動博士の耳元で囁く様に紡がれる言葉。

手は、博士の白衣の中に忍び込み地肌を這う。

監禁生活で何度となく教え込まれた快楽・・・

無理矢理拓かれる事に嫌悪していたのに今では、手が肌を這っているだけだと言うのに躰が「もっと」と求めて

しまう。

拘束されていない両手でルドガーの躰を押しやるも体力の違いと躰中を這う手の動きに翻弄され簡単に封じ

込められてしまう。

「・・・や・・・め・・・クッ・・・」

快楽の波に飲み込まれそうになる。

「素直にその身を委ねたらどうなんです?ココに欲しいのでしょ?」

塗らされていない太い中指を蕾に指し込む。

何度もしている行為故なのか苦痛を感じる事は、無いがやはり元々受け入れる機能が無い場所故に嫌悪して

しまい排除しようと締めつけてしまう。

「まだ指一本だと言うのにそんなに喰い締めないで下さい。もっともっと気持ち良くして差し上げますから・・・」

「ル・・・ドガー・・・」

自身の力で立っているのが辛くなり目の前の逞しい胸に寄りかかる。

その間にも解さてれいく蕾には、何時しか指を3本抜き差しをしたり中でバラバラに動いたりしている。

口には、出せないがルドガーの男根が欲しくてたまらない心境に追い込まれる。

「さてどうされます?下の口は、突っ込まれる事を望んでいますが?」

悟られた事に恥ずかしさを感じてしまう。

「淫乱ですね。」

そう言いながら不動博士の勃起しているモノに何か冷たいモノを嵌める。

「ルドガー・・・何を・・・」

「貴方を天国へ行かせてあげる為の道具です。」

コックリングでしっかりと博士の男根を締め上げる。

「・・・や・・・はな・・・」

「さて博士。ココに私を迎え入れてくれますか?私は、貴方の中に入りたいのですが」

そう言いなが不動博士をソファの上に押し倒しスラックスの前を寛がせ先走りの蜜を纏った己のモノの先をヒク

吐く蕾に指し込む。

元々、博士に同意を求めるつもりなんて無い。同意を求めても返って来る返事なんて無いのだから。

それなら自分の意のままに博士の躰を蹂躙するだけ。

今の自分は、与えられる者から奪い与える者へとなったのだ。

同意を求める必要なんて無い。

ズブズブ・・・グチュグチャ・・・

「ハァゥ・・・アアァァァ・・・やぁ・・・大きいこっ・・・壊れる・・・」

許容範囲ギリギリな大きいモノ。

「はぁはぁ・・・貴方の中は、気持ちいいですよ。貴方が壊れ我が手に落ちるまで犯してさしあげますよ。」

不動博士の感じる所を何度も攻め続ける。

「ふぅん・・・」

まだ触れていなかった唇に自分の唇を重ね吐息を奪わんとする。

余りの息苦しさに頭を左右に振るが顎を捕われてしまう。

ルドガーの激しい行為に『殺されるのでは?』と錯覚してしまう程に・・・

コックリングが根元を締めつけている所為で達したくても達する事が出来ない。

苦しくて苦しくて涙が溢れ止まらない。

「も・・・とい・・・ああ・・・苦しぃ・・・」

精神が壊れてしまいそうだ。

「はぁ・・・っまだ行かせませんよ。貴方を天国に行かせてあげると言ったでしょ?」

浮かび上がる汗が不動博士を艶めかしく見せる。

掴んでいた腰から脇腹を伝い胸を弄り尖っている胸の飾りを摘まみ刺激すると腰が跳ねルドガーを受け入れて

いる場所が煽動し締めつける。

「ククク・・・気持ちいいですよ。貴方のココは、男を蕩けさせる為に存在している様ですね。」

不動博士が感じる所を擦り突き上げる動きを早めながら不動博士の唇に自分の唇を重ね不動博士の髪に

自分の指を絡める。

「博士・・・貴方の中を私でいっぱいにしてさし上げましょう。」

そう言うと熱い粘液を不動博士の中に解き放つその熱を感じ不動博士の背が反るが不動博士自身コック

リングに締めつけられている所為で達する事が出来ない。

解き放つ事が出来ず躰の中で掛け巡る熱でおかしくなりそうだった。

どれだけ注がれたのか解らない。

気を失いたくても熱がそれを許してくれない。

「これ以上貴方に苦痛を与えたく無い。天国に行かせてさしあげましょう。」

そう言うと強く不動博士の中を突き上げるのと同時にコックリングを解くと噴出す白濁とした粘液。

それがルドガーと不動博士の躰に付着する。

「ハァァァ・・・・・・アアアァァ・・・」

急な解放は、脳内を真っ白にしていく。

苦痛だった筈なのに何とも言えぬ程の快楽。

不動博士が放っている間ルドガーは、動く事をせず自分を締めつける快感に酔いしれていた。

急き止められていたモノを吐き出した所為で不動博士は、過ぎる快感に意識を飛ばしてしまう。

弛緩した不動博士の躰。

余りにも気持ち良くてルドガーは、抜く事さえ出来ない。

互いの汗と精液にまみれた躰に何処か満足してしまう。

「博士・・・貴方は、未来永劫私のモノですよ。」

何があっても貴方を手放さない。

不動博士の秘所から溢れだす白濁とした粘液。

濡れたタオルで不動博士の躰を清めて行くがルドガーの精液を滴らせる秘所だけは、拭わない。

「博士 貴方が誰のモノか解らせる為にココは、このままにしておきますよ。」

意識を無くした不動博士を抱き抱えながら仮眠室へと向かう。

不動博士をベッドに寝かせると汚れた白衣を脱がせ代わりに綺麗なシーツをかけてあげる。

傍にあった椅子の上には、綺麗にクリーニングされた白衣を置きながら

 

 

「私は、貴方をこの手に入れられるなら何でもしますよ。」


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