血統書


「博士 貴方には、この高級な首輪を着けてもらいましょう。」

白衣姿の不動博士。

白衣の下は、一糸纏わぬあられも無い姿。

「ルドガー・・・」

「貴方は、動物で例えるなら猫・・・しかも血統書着きの。」

何処か楽しそうに話すルドガーに不動博士の顔が強張る。

「この首輪は、貴方が野良猫では無い証。安心して下さい貴方を危険な目に遭わせたくないのですよ。

貴方の飼い主は、当然この私です。」

「狂っている。人が人を飼うなんて。」

「狂っていませんよ。貧しい国では、人身売買なんて当たり前の事なのですから。」

「しかし・・・」

「血統書着きと言っても貴方には、血統書なんてない。だがそれに代わる・・・匹敵すると言う方が正しいでしょうか?

『博士』と言う肩書きが貴方には有る。しかも只の『博士』じゃない『遊星粒子』と言う偉大なエネルギーを発見した

と言う功績が付いている。」

話しが進むに連れ次第に興奮して声高等かになって行くルドガーに対し不動博士は、恐怖を感じていた。

そして隙あらば逃げる事を模索するが足に嵌められた枷が逃げる事を許さない。

更に・・・

「博士貴方が私の下から逃げるのは、自由です。しかし貴方が逃げればその暁には、貴方が愛して止まない御子息の命の保証は、有りません。」

目に見えない人質まで取られている。

「息子には、手を出すな。アレは、関係無い!!」

「関係有りますよ。貴方の優秀な遺伝子を受け継いで居る。彼もまた血統書付きです。」

ルドガーは、跪き足枷に繋がる鎖に口付けをしながら

「貴方が望めばその足枷を外しましょう。但し首輪は、外しません。貴方の飼い主は、私なのです。」

博士に言い聞かせる様に・・・自分を満足させるかの様に紡がれる言葉。

「私は、誰のものでも無い。私は、私だけのものなのだよ。」

「何度言えば判るのです?貴方は、私のモノですよ。でなければ貴方のココは、私以外に誰を受け入れると言う

のです。」

「うわ!!」

腕を掴まれ引き寄せられ露になる太腿を開き何時もなら空気に晒される事の無い場所に指を突きたてられる。

濡れていない太い指を2本差し込まれ中を掻き回される。

痛くて仕方が無い筈なのに。それなのに心の何処かで気持ち良いと感じてしまう。

「貴方のココは、私を受け入れる為に存在しているのです。」

俯せにし腰を高く持ち上げると余り解していない場所に肥大している自分のモノを突き立てる。

「ひぃぃぃ・・・」

「いいですよ。博士・・・貴方は、最高だ。素晴らしい頭脳の他にも男を喜ばせる肉壷までも持っている。」

「いやぁ・・・いた・・・」

泣き叫ぶ博士の腰を揺さぶる。

「貴方の遺伝子を受け継いでいるのだ。きっと貴方の御子息も貴方同様に素晴らしい頭脳と肉壷を持っている

でしょう。」

その言葉に不動博士は、

「遊星に・・・手を出すな・・・」

途切れ途切れに抗議の声を上げる。

「御子息も一緒にココで飼いましょうか?雑種の血が混ざらないように。優秀な遺伝子を残す為に。

貴方の優秀な血統を守る為に・・・」

イヤ・・・既に汚されたも同然かもしれない。

博士が女と交わり子を成した時に・・・だが子に博士の優秀な遺伝子が受け継がれているとしたら?

そう思うと心が踊る。

何時か博士の子息もこの手に・・・。

(親子共々私が飼いましょう)

だがその前に・・・

「貴方は、私のモノだ。誰にも渡さない。」

もし貴方を失う事があっても貴方のクローンを生み出しましょう。

『不動博士』と言う血統書を絶やす事無く。

貴方と言う猫を私は、永遠に飼い続けましょう。

私の命費えるその時まで・・・。


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