内緒・内緒-3-


朝からイヤな予感がしていた。

それが何なのか知りたいのとそれを払い退けたい気持ちでイッパイだった。

朝から放課後までそれが何なのか解らないまま時間が過ぎた。

『只の思い過し』だと思いかけていた。

だがそれが思い過しで済まなくなった。

 

今日は、生徒会の会議で帰宅時間が何時もより1時間程遅くなる。

ジャックにしてみれば家で遊星と過す時間が1時間も削られるのだ。

それが忌々しくて仕方が無いがこれも全校生徒の為・・・ひいては、遊星の為だと思い我慢する事にした。

何気なく窓の外を見ると生徒達が帰宅する姿が見えた。

すると一般の生徒に紛れて遊星の姿が見えたのだ。

目が遊星を追いかける。

今すぐ遊星の傍に行き甘い唇を堪能したい。

遊星は、嫌がるだろうが全校生徒の前で自分達の関係を暴露したいと思った。

何故遊星は、自分達の関係を隠すのか解らない。

ジャックは、遊星を自慢したかった。

「!!」

遊星の隣を見知らぬ男が陣取りしかも遊星の肩を抱き寄せている姿が飛び込んで来た。

しかも遊星は、抵抗する事無くそれを笑顔で受け入れていた。

そんな事をジャックがすれば抵抗してくるのに・・・。

嫉妬する心に胸の内が妬かれそうになる。

 

その後おこなわれた会議は、散々たるモノだった。

全く頭に入って来ない。

それ故に決断が出来ない。

副会長がジャックの異変に気が付き話しをまとめてくれているので助かった。

会議が終わりジャックは、足早に家路につく。

遊星に男の事を問い詰める為に・・・。

だが帰宅したジャックを迎えてくれたのは、遊星では無く静寂だった。

玄関にも遊星の靴は、無い。

ジャックは、自分の部屋に荷物を置くと遊星の部屋に向かう。

部屋には、まだカバンや制服が無い。

遊星は、1度も帰宅していないのだ。

そんな時、玄関の扉が開く音が聞こえて来た。

急いで玄関に向かうと遊星が制服を来たまま学性カバンと買い物袋を持って帰宅してきたのだ。

「ジャック 早かったのね?」

「遊星 何処に行っていた?」

異様なまでの怒気を孕んだジャックの声。

兄妹喧嘩の時でさえ聞いた事が無い。

寧ろ兄妹喧嘩以外の喧嘩でしか聞いた事無い。

「どう・・・したの?そんな怖い顔して・・・」

背筋にイヤな汗が流れそうになる。

遊星は、語尾を弱めジャックの様子を伺う。

「何処に行っていた・・・と聞いているのだ。」

ジャックの脳裏には、遊星と見知らぬ男がベッドの中で縺れあっている光景が写しだされているのだ。

「何処って予備の洗剤が無かったから帰りにスーパーに行っていたのだけど」

確かに遊星の持つ買い物袋に入っているのは、洗剤だった。

予備が無い事は、ジャックも知っていた。

だがそれにしては、帰宅が遅い。

「洗剤を買うだけならこんなに遅くならない筈だ。」

今迄の経験からして洗剤を買うだけなら遊星の帰宅は、自分より早い。

だから自分より帰宅が遅い遊星を疑ってしまう。

「それにあの男は、誰だ?」

「あの男?」

「放課後お前と一緒に居た男だ。」

「!」

ジャックが言う男に遊星の顔が少し反応する。

「転校生だけど・・・」

そこまで言うとジャックは、遊星の腕を掴み引っ張る。

遊星が一緒に居たのは、転校生のプラシド。

彼とは、本当に何も無い。

ただ遊星が行こうとしていたスーパーと彼の家の方向が同じだっただけ。

「痛い!!ジャック痛い!!離して」

ジャックは、遊星の腕を地から任せに掴み玄関から室内へ移動する。

急に走る痛みに遊星は、手に持っていた学生カバンと買い物袋を玄関に落してしまう。

遊星が連れて来られた場所は、ジャックの部屋。

「キャッ!!」

投げ飛ばされた場所は、ジャックのベッドの上。

「なっ・・・何するの・・・」

柔らかいとは言えベッドの上に投げられた時一瞬呼吸が止まった。

体勢を整え上半身を起そうとしたがそれより先にジャックが伸しかかって来た。

「お前の躰を調べてやる。」

怒りに彩られた紫の瞳が綺麗・・・だと遊星は思った。

怖さなんて感じない。

別の想いが遊星を支配する。

だがその想いを表面に出さない。出しては、イケナイ。

 

 

+++

 

「やぁ・・・やめて・・・」

「お前の躰を調べると言っただろう?」

ジャックは、遊星の下着を剥ぎ取り淡い茂みに触れる。

その先の小さな双丘を指先で左右に開き鼻先を近付ける。

遊星の片足は、ジャックの肩の上。

もう片足は、ジャックの片手に太腿から押さえられ閉じる事が出来ない。

しかも下着以外まだ衣服を身に付けているのだ。

快楽の波に気持ちが攫われておらず理性が残っている状態で陰部をジャックに晒しているのだ。

恥ずかしくて恥ずかしくてたまらない。

両腕は、背中越しにジャックのベルトで縛られているので動かす事が出来ない。

言葉以外で抵抗する事が出来ないのである。

「乾いているな。精液の臭いがしない。」

「あっ・・・あたりまえでしょ・・・ジャックが思っているような事してないもの・・・」

「洗ったのか?それとも男に洗ってもらったのか?」

グチュ・・・

「ひぃぁぁぁぁ・・・」

濡れてもいない場所に濡れていない指を指し込まれ遊星は、声を上げた。

「ほぅ〜。指如きで締めつけてくるのか・・・淫乱だな遊星。まぁこの狭さでは、男のモノが入ったワケでは無い

ようだな。それともアナルに突っ込まれたか?」

遊星は、ジャックからの卑猥な言葉と疑いの言葉から耳を塞ぎたかった。

ただただ顔を朱に染め目を強く瞑り歯を食いしばった。

「遊星 俺を見ろ。声を聞かせろ。」

遊星は、フルフルと首を左右に振るだけ。

「お前は、俺を怒らせたのだ。罰を受けてもらわないとな。」

『罰』と言う言葉に遊星は、驚き目を見開く。

一体どんな罰を受けるのか・・・。

ジャックの顔には、笑みが浮かんでいるけど紫の瞳は、笑ってない。

遊星は『怖い』とこの時感じた。

 

ジャックからの『罰』。

愛撫無しで濡れてもいない場所への挿入。

痛くて仕方がない。

陰部だけを晒しまるで性欲処理をする道具の様に扱われる。

愛情を微塵に感じる事が無い。

「やぁ・・・やめて・・・あっ・・・あぁぁ・・・」

「俺以外の男にこの躰を触れさせた罰だ。俺が満足するまでこのままだ。それとも男のモノを咥え込んだ疑いの

ある場所に突っ込んでやろうか?」

ジャックにしたって遊星が自分以外の男に抱かれていない事ぐらい解っている。

解っているのだが1度火の着いた怒りを抑える事が出来なかったのだ。

「遊星 お前の首筋に俺のモノだと言う証を付けてやろう。」

遊星の耳元で囁くと遊星は、首を振り拒絶する。

だがその拒絶は、ジャックの言葉に対してのモノなのかそれとも只首を振っているだけなのか・・・。

ジャックは、遊星の首筋に唇を押し当てると強く吸いつく。

少し離れて確認すると紅い花弁が姿を現す。

痕を付ける事を嫌がる遊星。

今迄遊星が嫌がるから痕を付けないでいたが・・・こうして自分で付けた痕を見ながら改めて遊星は、自分の

モノだと実感する。

1つ痕を付けると他にも痕を付けたくなる欲求に駆られる。

遊星の制服のボタンを外しブラウスを左右に開くとタンクトップが露になる。

キャミソールなら色気を多少感じるがタンクトップでは、大して色気を感じない。

だがそれでもジャックは、遊星の鎖骨部分に唇を押し当て首筋の時と同じ様に強く吸いつき痕を付ける。

それを何度も繰り返し遊星の上半身に痕を付けていくと何故か痕を付ける度に満足していく自分に気が付く。

(コイツにこんな事が出来るのは、この俺だけ。コイツは、俺の女だ。俺以外コイツに触れては、ダメなんだ。)

抽挿を繰り返しながら。

「遊星 お前の中に溢れる程注いでやろう。」

「あっ・・・中・・・やぁ・・・」

「聞きいれられるワケナイだろう?俺が満足しなければお前は、このまま俺に犯されたままなんだぞ?それでも

いいのか?」

答えなんて決まっている幾ら遊星が拒絶しようが中に出す。

 

 

+++

 

気を失った遊星。

荒い息を吐いてジャックは、遊星の中から自身を抜く。

陰部から流れ出る精液と愛液。

何度放ったか解らない。

怒りに任せて犯した。

遊星の制服は、汗と愛液と精子でドロドロに汚れている。

クリーニングに出さないとイケナイ。

汗と涙と唾液で濡れ汚れた遊星の顔に触れながら

「全くお前は、ダメだな。どんな事をすれば俺が怒るのかお前は、解っている筈だ。」

緩く開いた遊星の口に軽く自分の唇を重ねる。

「お前は、俺の気持ちを知っているのだろう?知っていて他の男に触れさせた。遊星お前は、俺のモノ。

俺だけのモノだ。もう誰にも触らせるな。」


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