内緒・内緒-6-
遊星が風邪を引いた。
3日前、熱が38度も出ていたので学校を休ませた。
ピピ・・・
「37度6分・・・微熱になったか。」
体温計を眺めていると。
「ジャックまで・・・ゴホッ・・・休む事無いじゃない。」
咳込み涙目になりながらジャックを見る遊星。
「病んでいるお前を放っておけないだろう?」
「でも・・・」
「無駄口叩いている暇があるのなら早く治せ。これでは、俺の学園生活が大無しだ。」
憮然とした態度で言う。
「だったら・・・私の看病なんかしてないで・・・」
「お前が居てこそ俺の学園生活が充実するのだ。」
当たり前の様に言うジャック。
それが恥ずかしくて仕方が無い。
恥ずかしくて顔が赤くなっているだろうが今は、風邪熱のお影でどっちで顔が赤くなっているのか解らない。
言葉に出さないが遊星にしてみればジャックが学校へ行く事よりも自分の看病をしてくれている事が嬉しい。
「遊星 何か欲しいモノでもあるか?」
「咽が乾いた・・・。」
熱が原因で脱水を起しやすい。
小忠実に水分補給は、しているがそれが追いつかないのだ。
「解った待っていろ今直持って来てやる。」
そう言うとジャックは、部屋を出て行く。
扉が閉まるのを見ながら
(私は、病気で学校を休んでいるけどジャックは、何て言って休んでいるんだろう?)
自分達の関係は、教諭達にしか知られていない。
一般生徒は、知らないのだ。
暫くして戻って来たジャックの手には、スポーツドリンクの入ったペットボトル。
遊星が躰を起そうとするとジャックがそれを制止する。
カチッと音を立ててペットボトルの蓋が開けられるとジャックの口が付けられる。
その行動に遊星は、恥ずかしかった。
ジャックがどういう飲ませ方をするのか容易に想像出来たから。
その想像通りジャックの唇が遊星の唇に重なり。
重なった所から液体が遊星の咽へと流し込まれる。
熱い口腔内に広がる少し冷たい飲み物が心地良い。
「ジャック・・・風邪移るよ。」
「俺がそんな柔な奴に見えるのか?」
「ウィルスにしてみれば関係無いと思うけど。」
「お前に移されるなら別にかまわん。」
そう言うと又、口移しでドリンクを飲まされる。
抵抗する気力も体力も無いので大人しくジャックを受け入れるがジャックにしてみればそんな従順な遊星に
反応せずには、おけない。
しかも紅潮した顔に潤んだ瞳に熱い吐息。
このまま犯してしまいたい衝動に狩られてしまいそうだ。
3日もお預けの状態、遊星に触れたくて触れたくて仕方が無い。
ジャックは、ペットボトルの蓋を閉め机の上に置く。
「ジャック?」
ジャックの行動をボンヤリと見ていた遊星。
「しっ・・・」
蒼い瞳は、ただパチパチと瞬きを繰り返している。
「!!!・・・ちょっ・・・ちょっとジャック!!」
遊星が驚くのも無理が無い。
ジャックが遊星の上に伸しかかって来たのだ。
「やだぁ・・・ちょっと降りて・・・」
「お前に触れずして3日になるんだぞ?抱きしめさせろ。お前の匂いを嗅がせろ。」
「でも・・・風邪・・・やぁっ・・・んん・・・」
問答無用と言わんばかりにジャックに唇を塞がれる。
どれだけ重ねていたのだろう。
数秒なのか数分なのか・・・。
息の上がった遊星は、自分を見下ろす紫の瞳を見ていた。
綺麗な紫の瞳に写っているのは、自分だけ。
それが心地良い。
布団の中から手を出しジャックの目許に触れる。
「遊星・・・?」
ジャックの心が甘い気持ちでイッパイになりだしかけた時。
「ゆう・・・せ・・・い・・・?」
目許を触れていた遊星の指がジャックの頬に触れそのまま摘まみ左右に引っ張った。
「重いから降りて。」
遊星にしてみればジャックを睨んでいるつもりなのだろうが熱によって潤んでいては、効果が全く無い。
寧ろ誘っているのかの様に見える。
ジャックは,自分の頬を摘まんでいる遊星の手を退けると
「抱くには、今のお前では負担が大きいだろうと思ったが・・・熱で浮かされたお前を抱くのも悪く無い。」
ジャックの言葉に遊星の顔色が変わる。
「病人相手に何考えているの?」
「健康であれ病気中であれ俺は、何時でもお前の事を考えているのだが」
「だったら私の負担になるような事は・・・」
遊星が最後まで言い切る前にジャックが布団の中に入って来た。
「やだぁ・・・はぁ・・・ん・・・」
ジャックの唇が首筋に宛てられ手が遊星の躰を弄る。
何時も以上に感じてしまう。
「熱の所為か?何時もより熱いな。」
『涼しくしてやろう』と言いながらジャックは、手際良く遊星の衣服を剥ぎ取る。
眼下では、汗でシットリとした裸体が露になる。
3日も遊星の裸体を見ていない所為かジャックの男根がジーパンの下で張りつめる。
(まさか・・・たかだか3日で・・・)
遊星の躰に1週間以上触れない事だってあると言うのにたかだか3日で欲求不満になろうとは。
恥ずかしいのか前を隠す遊星に対して
「何故隠す?互いの裸は、見なれている筈だ。」
遊星の足を左右に開き躰を間に滑らせる様に入れる。
「遊星 お前の中に今すぐ入りたい。」
そう言いながらジッパーを下ろし張りつめた男根を取り出すと遊星の秘所に押し当てる。
愛撫そこそこに繋がりを求めて来るジャック。
「やめ・・・」
拒絶するも男根は、中道を潜り出し最奥へと突き進む。
「安心しろお前を性欲の処理だなんて思っていないしそんな扱いをする気なんて毛頭にない。
それに汗をかくと早く治るかも知れん。」
最奥まで到達すると中の温もりを堪能するかの様に暫く留まる。
「何時もより熱いな・・・熱の所為か?それに何時もより感じている様だな。」
中の煽動が何時もと違うと言うジャック。
遊星にしてみればそんな事は、どでもいい。
中に留まるモノの大きさに苦しくて仕方が無い。
ジャックに動く様に強請る。
そんな遊星に『仕方が無い』と呟くとゆっくりと動き出す。
ジャックとしてみればもう少し温もりと煽動を堪能したかった。
何時もと違う遊星に感化されゆっくりだった動きが次第に激しさを増す。
「お前は、最高だな。」
荒い息を吐きながら遊星の躰を撫でまわし性感を刺激する。
自分にしがみつきながらも乱れる遊星。
容赦無く男根を締め付け藻掻く様に酔いしれてしまう。
(こいつのこんな姿を知っているのは、俺だけだ・・・イヤ 俺以外知っては、イケナイ。)
「遊星 中に出すぞ。」
「あぁぁぁ・・・中・・・なか・・・きて・・・あっ・・・イクゥ・・・イキそ・・・ぅ・・・アァァ・・・」
呻き声の後、溢れだす蜜と白濁をした粘液。
ジャックが荒い息を吐いている最中遊星は、意識を飛ばして眠りについた。
「やはりお前は、最高の女だな。」
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結局 遊星の風邪は、悪化してしまい更にベッド生活を・・・。
「ジャックのバカァ〜!!どうしてくれるのよ。」
体温計を口に咥え自分の看病をしている義兄に文句を言うと
「お前が治るまで看病をしてやるから安心しろ。」
全く反省無しと言わんばかりに平然とした答えが返って来た。
「何ならこの俺自らお前に添い寝してやろうか?」
「そんな事されると余計に悪化しそうだからお断り。」
「それは、残念だな。俺は、お前の体温を感じる事が出来るからやってやりたいと思っているのに。」
そう言いながら脱ぎ出すジャックに
「私のベッド生活が長引いて欲しいようね。」
赤い顔して潤んだ瞳で睨む。
「それは、お断りだな。健康なお前を味わえんとは、勿体無い気がする。」
脱ぐのを止めて遊星の頬に口付けをすると
「何か飲み物でも持って来る。」
そう言い部屋を出て行く。
扉が閉まるのを確認すると遊星は、頬に手をあて。
「バカ・・・危うくその気になる所だったじゃない・・・。」
小さな声で悪態をついた。
早く治って貴方の傍に居たい・・・