新妻様
念願叶い義妹だった遊星を妻にした。
遊星が卒業する1ヶ月前に妊娠が発覚。
その事が学校にバレ退学させられそうになった遊星だったが級友達の頼みと遊星の亡き両親の部下だった
ゴドウィン兄弟の力で遊星は、無事卒業する事が出来た。
卒業と同時に遊星は、俺の妻になりその後、俺達が結婚する切っ掛けとなった赤ん坊が生まれた・・・。
「遊星 今帰ったぞ!!」
普通なら新婚夫婦は、2人きりの甘い時間を過すモノだろうが遊星が高校在学中に妊娠していた為
結婚から出産まで期間が余りにも短く2人きりの甘い時間を過す事がなかなか出来なかった。
(ツワリに出産準備で時間が割かれたのだ。)
「ジャック お帰り。」
リビングで赤ん坊に母乳を与えている遊星。
それを横目にジャックは、自室に向かい着替えをする。
まぁ元々遊星とは、子供の頃から一緒に住んでいたんで(学校の生徒には、内緒で・・・)今更2人きりの
甘い時間は、必要ないかもしれない・・・と思いたいがヤハリ気持ちの持ち様だろう。
長い時間一緒に居たとは、言えそれは兄妹として時間であって夫婦としての時間では、無い。
念願叶って遊星を妻にしたと言うのだ誰の目も気にする事無く誰にも気がねする事も無く甘い時間を過したい
だがそれが全く叶ってない。
遊星は、母親や妻の前に俺の女なのに・・・。
着替えを済ませリビングに向かうと籠の中で満足気な顔をした我が子が眠そうにしている。
「ジャック 夕飯まだでしょ?」
「ああ」
仕事がどれだけ遅くなろうとも帰宅出来る範囲ならジャックは、遊星の手料理を食べる。
キッチンに立つ遊星の後ろ姿。
遊星が誰かのモノになる心配は、無い。
恋焦がれやっとの想いで手に入れた相手。
妊娠・出産・子育てでなかなか触れる事が出来なかった相手。
その相手が自分の目の前に居る。
我慢の限界を感じる。
背に感じるジャックの視線。
ジャックと結婚にしてから不安の毎日。
遊星の妊娠が発覚した後ジャックは、遊星にSEXを求めなくなった。
責任を取って結婚してくれたが・・・。
女のとして興味が無くなったのかもしれない・・・そう思うと不安で仕方が無い。
ジャックは、出産の時立ちあってくれた。
赤ん坊が生まれる瞬間を見ていたのだ。
大抵の男は、出産シーンを見ると妻を母親として見てしまい。
SEXレスになると聞いた事があった。
もしかしたらジャックも同じ様になったのかもしれない・・・そんな思いが過る。
「遊星・・・」
考え事をしていた遊星の耳元で聞こえるジャックの声。
「なっ・・・何・・・ビックリするじゃない!!」
思わず身構えてしまうがジャックは、おかまい無しに遊星を抱き寄せ両手で遊星の躰のラインをなぞる。
「ジャ・・・ジャック・・・」
「もう・・・我慢出来ない。遊星お前が欲しい。」
「えっ?」
一瞬ジャックが何を言ったのか解らなかったが自分の躰を弄るジャックの手に彼が何を言っているのか何を
求めているのかが解った。
それに自分の躰に当るジャックの熱い部分。
それに眩暈を感じる。
抵抗する事が出来ない。
自分でも彼の熱を求めていたから。
+++
「ああ・・・んん・・・はぁぁ・・・」
久しぶりに感じるジャックの熱。
痛い程胸を吸われドロドロに溶けた場所にバラバラに動く指を感じる。
「遊星 本当にお前の躰は、旨いな。それに伴い良い声で啼く。お前は、俺の五感全てを刺激してくれる」
全身を汗にシットリと濡れ朱に染める遊星。
蒼い瞳が熱によって揺れ動く。
「・・・ジャ・・・ク・・・」
指なんかじゃなくてジャック自身が欲しいのだが今尚微かにだが理性が残っている状態なので口に出す事が
出来ない。
それを解っていながらジャック自身遊星が求めるモノを与えない。
それは、彼女が口に出さない限り与えない気でいるのだ。
自身の男根は、はち切れんばかりに膨張していると言うのに。
根比べでもしようと言うのだろうか?
しかしその根比べも遊星の妖艶な姿と己が欲望に負けジャックは、熱く絡みつく中道に男根を突き進ませて
しまった。
久しぶりに味わう遊星の中の熱さに眩暈を起しそうだった。
更に余りの気持ち良さに我慢出来ない。
自身に『イキタイ』とせがまれる。
焦らして楽しむつもりだったのに初めて行為に及ぶかの様に無心に攻め立てだす。
『余裕』なんて事を言ってられない。
数ヶ月もの間よく我慢出来たものだ。
己の我慢強さに頭が上がらない。
初めてじゃないのに我慢出来ず。
何度も遊星の中に吐精する。
遊星の子宮が精液で溢れているのでわ?と思える程吐精したと思うが・・・それなのにまだ遊星の中に出し
たい。
一体どれだけ溜まっていたと言うのだろう?
それよりそれだけの量を自分は、溜めていたと言うのか?
眼下では、疲れてグッタリしている遊星。
既に意識は、無い。
だがジャックは、まだ足りないのだ。
何が足りないのか・・・?
考える気になれないが遊星を手に入れてから・・・否入れる前から何かが足りなかった。
遊星が傍に居ると言うのに・・・何が足りないのか?
「遊星 お前なら解るか?俺に何が足りないのか・・・」
遊星の汗ばんだ前髪を除けながら露になった額に口付ける。
+++
「ジャック 何故貴方だけ何ともないの?」
ベッドヘッドに持たれながら座っている遊星。
昨晩の激しい行為に遊星の腰が立たないと言うのにジャックは、平然としているのだ。
「俺は、あれだけで満足していない。まだまだ出来るぞ?」
動けない遊星に代わり赤ん坊の世話をしているジャック。
「・・・なっ・・・貴方には、限度って言うモノが無いの?」
「お前相手で限度なんて有るはずが無かろう?」
「無かろうって・・・それじゃ・・・」
何故ジャックは、遊星が妊娠後今迄触れてこなかったのだろうか?疑問が過る。
チクッ・・・胸が痛む。
問いたいのに怖くて問えない。
女なのか妻なのか母親なのか・・・それとも性欲を処理するだけの道具なのか・・・。
何時もと違い思いつめた様な表情で俯く遊星にジャックは、
「お前は、身も心も俺のモノになってからと言うモノ暗い顔をする様になったな。そんなに俺の女で居る
のが嫌なのか?」
『俺の女』・・・その言葉が遊星の心に引っかかる。
「私は、貴方のモノじゃない・・・あっ・・・ジャック・・・貴方は、私の事・・・妻とか母親とか・・・」
言葉が続かない。
自分で何を言っているのかまとまらない。
「何を下らん事考えている?お前は、俺の女だ。『妻』や『母親』などと言う呼び名でお前を縛る気なんて
無い。」
ジャックは、赤ん坊をベビーベッドで寝かせると遊星の元に行き。
「俺は、1度たりともお前を『妻』や『母親』として見た事が無い。」
「だったら何故私が妊娠してから今迄触れてこなかったの?」
「お前の躰に負担をかけさせたくなかった。それにお前にどう接していいのか解らなかった。」
「ジャック・・・」
「だがお前に触れられない日々は、俺にとって苦痛でしかなった。俺は、毎日お前に触れて居たいにの触れら
れなかった。」
我慢の日々。
ジャックの告白に遊星は、戸惑う。
まさかジャックが自分の身を気遣っていたなんて思ってもみなかったのだ。
「遊星。お前だけが俺を満足させられる。」
頬を撫でる大きな手が気持ち良い。
「遊星 俺は、幼い時からお前だけを見て来た。お前だけを愛して来た。これから先もこの気持ちは、変わら
ない。」
更なる告白。
今迄1度も言って貰った事が無い『愛して来た』と言う言葉に遊星の目が見開かれる。
「・・・ジャック・・・本当なの・・・」
「ん?」
「私だけを愛して来たって・・・」
「当然だ。俺は、今迄お前を妹と思った事が無い。お前を1人の女として見て来たのだ。」
紫の瞳が真摯に語っている。
『お前だけだ』と。
溢れる涙。
「ゆっ・・・遊星!!何を泣いている!?」
慌てふためくジャック。
「嬉しいの・・・私・・・私・・・ジャックにとってどういう存在だったのか・・・解らなかった・・・」
「オイ!!俺は、今迄も『お前は、俺の女だ』って言って来ただろう!?」
「うん・・・でも・・・」
長い事一緒に居た所為でそれが恋人宣言の1つだったなんて解るわけがない。
嬉し涙を流す遊星の唇にジャックは、自分の唇を押し当てる。
「もう泣くな。お前が泣くと俺は、どうしていいのか解らない。」
「ご・・・ごめんなさい・・・」
手の甲で涙を拭いながら少し嬉しそうにしている遊星。
彼女のこんな表情を見た事が無いジャックは、息を飲んでしまう。
「そんなに嬉しかったのか?俺がお前だけを愛して来た事が・・・」
照れ臭いが再度言うと
「うん・・・」
「だったらお前は、俺の事どう想っていたんだ?俺は、お前の気持ちを知らない・・・俺は,お前の気持ちを
1度も聞いた事が無い。」
子供の頃から遊星の事が好きだった。
でも彼女の気持ちを聞いた事なんて無い。
ただの一方通行・・・。自分の気持ちだけを遊星に押し付けて来た。
そうでもしないと遊星が他の男に取られる気がした。
「お前は、俺以外の男と付き合った事が無い。もしかしてお前の心には、俺以外の男が居たんじゃないの
か?」
何時にも増して弱気なジャックの発言に遊星は、戸惑った。
確かに自分は、今迄ジャックに自分の素直な気持ちなんて伝えた事なんて無い。
子供の頃は、実の兄の様に慕っていた。
ジャックに兄妹以上の好意を抱くようになったのは、小学生の上級生になった頃。
でもジャックとの間には実の兄妹では、無いにしろ『義兄妹』と言う目に見えない壁が在った。
遊星は、その壁を乗り越える勇気が無かった。
それを乗り越えて来たのがジャックだった。彼は、遊星を少女から女にした。
初めて襲われた時は、怖くて仕方が無かった反面彼に抱かれて安心していた。
誰も知らない土地にジャックと引越しして来た時ジャックとの関係がバレルのが怖かった。
だから隠し通す事にした。それは、自分が彼に対する気持ちと一緒に・・・。
そんな生活を送る内にジャックが傍に居る事が当たり前の様に感じて結局自分の気持ちをジャックに伝えず
に今迄来てしまったのだ。
ジャックが今自分の気持ちをちゃんと遊星に伝えた様に遊星も自分の気持ちをジャックに伝える事を決心し
た。
「私もジャックの事が好き・・・子供の頃から貴方が好きだった。今迄素直に言えなくてゴメンなさい。
ジャックこれからもヨロシクネ。」
遊星の告白にジャックの中にあった満たされない想いが一気に満たされた。
抱き続けた遊星への不安感が今安心感に変わった。
「勿論 お前が何と言おうとも俺は、お前を手放したりしない。」
遊星を力強く抱き寄せ圧し倒す。
「ジャック・・・っあ・・・」
「まだま出来ると言っただろう?」
ジャックの言葉に遊星は、二の句をつげないで居る。
確かにジャックは、そう言ったが遊星の躰は、昨晩の行為で悲鳴を上げている。
「遊星 俺の女になったお前を抱きたい。お前の熱を感じたい。」
言葉より先に遊星の躰を弄るジャックの手。
「無茶・・・させないでね・・・」
ジャックの唇を遊星から初めて奪う。
「お前は、俺にとって最強の女だな。」
「だったらメディアに乗るとしたら『ジャックの最強新妻様』になるのかしら?」
「ククク・・・俺より格上かそれもよかろう・・・だが今は、俺が上になるからな。」
子供が居ても甘い時間を過す様になった2人だったがこれを機にジャックは、遊星に頭が上がらなくなって
行くのでした。