02.笑顔
こいつは、天使か・・・?
いや天使なら翼は、純白のハズ
暗めの翼という事は、こいつは悪魔なのか?
くくく・・・俺に悪魔が来るとわ・・・
否、まてよ悪魔なら醜悪な翼のハズ・・・
それにこんなに綺麗な顔立ちは、していないだろう
ん?人を惑わす悪魔なら綺麗な顔立ちをしていても
おかしくないか??
           
などと考えあぐねていると
「なぁ〜どっちなんだ?お前は、ゲームが強いのか?
あっそれとも声が出せないのか?」
小首をかしげている相手に
「声は、出る。ゲームは最近していないが強いぞ」
目の前に居る黒衣の天子は、その言葉を聞いて嬉し
そうに笑顔になりながら
「よかった〜お前、喋れるんだな!喋れなかったら
ど〜やって答え聞こうかと思ったぜ!」
俺は、黒衣の天使の笑顔を見蕩れてしまっていた。
 
何て綺麗な笑顔なんだ・・・
こいつを手に入れたい・・・
           
こんな事を考えている自分に驚いたが
そんな事を知らないだろう黒衣の天使は、
「お前を生き返らしてやるから人間界でゲームの相手
をしてくれよ!但しお前が元気になってからでいいから
!」
無邪気に俺の傍に寄って来て俺のシャツを掴みながら
言ってくる
俺は、その言葉に驚いたがさらに驚いたのがコイツは、
身体が小さい!!
俺を見つめる大きな紅い瞳・・・を何処か不思議に見ていると
「なぁ〜お前の答えを聞かせろよ〜」
すこしムッとした顔の黒衣の天使に俺は
「ふん・・・俺を人間界に戻した所で貴様の本当の目的は、
魂の方なのだろ?」
俺は、コイツの目的を言うと不思議そうに
「何で魂なんか目的にしないといけないんだ?
俺には、関係ないぜ?」
ズバリ!ハズレ!!みたいな事を言うと
「貴様本当にゲームだけが目的なのか?」
「当たり前だぜ!!さっきからそ〜言ってるだろ〜」
少しムス〜とした顔を見ていると気抜けして来たのか俺は、
知らない内に笑顔になっていた。
それを黒衣の天使は、
「お前、笑ってる方が似合うぜ!!」
そう言って笑顔を俺に見せてくれたのが俺には、不思議だった
がコイツにそう言われて悪い気がしなかったので
「そうか?ならば俺は、人間界に戻り貴様が俺の所に来たら
笑顔で迎えてやろう」
「本当か!!俺、楽しみにしてるからな!!」
「だったら早く俺を人間界に戻す事だな」
「判ったぜ!」
そう言うや否やこの黒衣の天使は、翼から羽を一枚抜き俺に
かざすと眼を覆いたくなるような輝きが俺を包みこんだ
暗黒のトンネルから男が消えると黒衣の天使は、
「また、お前の傍に居られるんだな・・・今度こそ・・・」
呟いていた。



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