Thought
-Vol.3-
解されているとは言え中が潤っていなければ辛い
ティマイオスの中を突き進むモノに中道は引き攣り痛みを伴う
苦痛に歪むティマイオスの表情・・・
痛みを感じる点ではクリティウスも同じ筈なのに愛しい者を今手
にしている所為かその表情は悦楽を感じているようだ
何度も繰り返される抜き差し
次第に内分泌によって動きはスムーズになり最初の痛みが和らぎ
出した時 ティマイオスの躯を駆け抜ける快楽
一瞬だが光りを見た。
そしてその光りの先に自分達とよく似た人物・・・
髪や瞳の色が違うし見た事の無い景色
何時か未来に出逢う人物達だと直感した。
ティマイオスの声が苦痛を訴えるモノから快楽を訴えるモノに変わった。
尽かさずクリティウスはその場所を何度もも突き刺す
「あっ・・・ン ふぁ〜ああいいィ・・・ン」
先程まで力無く萎えいた茎の様に可愛いティマイオスのモノが立ち上がり
蜜を零し出した。
「ティマ・・・」
どうすればこの小さな存在を自分だけのモノに出来るのだろう
躯だけでなく彼の全てが欲しい!
夢にまで見たティマイオスとの性行
しかしそれは両想いで有る事が前提の夢
今の時点で自分はティマイオスの気持ちを知らない
ただ言える事は互いに発情期に入っている事だけ・・・
ティマイオスが気を失う迄何度も交わった。
躯を心地良い疲れが襲うが心は喪失感に襲われた
汗と精液で汚れた躯を清める為に泉に躯を浸す。
気持ちいい感触
なのに悲しい想いが躯を包み込む
誰かの感情が流れ込む
何故そんなに悲しむのか訪ねると愛しい者の気持ちを確認する事無く
気高き心を踏みにじる様な事をした
本当にそう想うの?
オレは嬉しいのに・・・
お前を独占出来たと想っているのに
「!」
オレだってお前の事 想っているんだぜ クリティウス
解ってるんだろ?
「・・・だからそんな顔をするなよ」
「ティマ・・・本当に俺の事・・・」
「何とも想っていない相手とこんな事するワケ無いだろう!」
美しい瞳に写るのが自分だけであって欲しいと何度も願った
しかし今その願いが叶った気がした。
「ティマ お前が俺だけのモノだと誓え」
「騎士としての役目が無い時はオレはお前のモノだと誓うぜ
だからお前も誓えよ」
騎士としての間は、自分もクリティウスも王のモノなのだ
「解った。騎士としての役目が無い時 俺はティマのモノだ」
まるで誓いの様に恭しい口付け・・・
これからの時間は、もう嫉妬なんてしなくていい
想いを伝えられず寂しく過ごした時間は、もう訪れない
この命尽きるまで一緒に居よう・・・
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