Thought -Vol.2-

Thought
-Vol.2-


しまった!と思ったが後の祭 
「ティマと再会する以前に・・・」

自分は何を言い訳しているのだ?
そんな事ティマに言ってどうする?

滑稽だと思う  
そして案の定 
「オレに言い訳してどうする?
お前が誰とキスをしようがオレにどうこう言う権利なんてないんだぜ」 
そう自分がクリティウスの事を想っていようと 
「ティマ・・・」 
傷ついた表情でティマイオスを見つめるが彼は俯いていてその表情
を窺い知る事は出来ないでいた。 
しかし発情期に入っている今 
心がどう想っていようが躯は目の前に居るティマイオスを求め熱を上げる 
クリティウスの熱を感じとったティマイオスは 
「オレを欲望の吐け口にするつもりなのか?」
「なっ・・・」 

誰がお前を欲望の吐け口にするものか!

予想外の言葉・・・ 
「俺はティマを欲望の吐け口に何て一度も想って事何て無い!」 
「この時期 発情した雄がオレを欲望の吐け口にしようとしている事ぐらい
オレだって知っている」
他の雄と同じ様に見られている事に戸惑いと怒りに似た感情を抱いてしまう 
「俺はお前の事本気で想っている 
欲望の吐け口等と一度も思った事が無い 
何時もどうやってお前に想いを伝えようか答えの無い迷宮に迷っているんだ・・・」 
真摯な彼からの告白 
彼が自分の事を想っている事は薄々と気がついていた
 
でもそれは自分の想い違いだったら?

と思うと怖かった だから彼に抱きしめられても素直になれないでいた。
「オレの事を想っていると言うのなら態度で見せてみろよ」 



本当なら逃げ出そうと思えば逃げ出せた。
でも逃げ出したくなかった。
躯中を駆け巡る熱
意識を持って行かれそうになる・・・ 

本当なら逃げ出そうと思えば逃げ出せた筈なのに何故逃げない?
何故俺を受け入れる?
期待していいのか?
お前が俺に好意を抱いていると・・・
お前の本心を知りたい  

ティマ・・・ 


岸に上がり絡み合う  
「ティマ・・・入れるぞ」  
解されドロドロに溶けたその場所に宛われる熱にクリティウスは眩暈を感じ
ティマイオスは恐怖を感じていた。 
青褪め苦痛に歪むティマイオスの顔
「あっ・・・つっ・・・いっ」
初めて受け入れる異物に躯が硬直する 
「つっ・・・ティマ 力を抜け」 
そう言われても初めて経験するのだからどうしたらいいのか判らない 
この恐怖心なんてクリティウスには判らないだろう 
恐怖に身を硬めるティマイオスの顔にクリティウスは啄む様な優しいキスを繰り
返す。 

ティマ怖がらないでくれ 

懇願する様なキス 
そのキスは唇にもされる
角度を変えてゆっくりと挿入される舌 
ティマイオスは入って来るクリティウスの舌に自分の舌を絡める 
口を開く事によって躯に力が入らなくなりクリティウスを締め付けていた場所が少し緩くなる


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