迷惑メール -Vol.1-
1年前に現世に復活し海馬に家に世話になっている
当初 相棒の家で世話になる予定だった
でも海馬がじーちゃんや相棒のママを根気良く説得
して海馬の家に・・・
海馬の性格だと無理矢理オレを連れて行くと思って
いたが「それでは、何の意味も無い」と言い張り何度
も足しげく通ったのだ
そんな海馬の気持ちがオレには、嬉しかったし
じーちゃんや相棒のママの心を動かした。
それに人一人増えるって事は、それなりに家計に対し
て大変な事ぐらいオレにだって判る
だから じーちゃんや相棒のママには感謝してる
 
海馬の家に来た所でオレに海馬の仕事の手伝いなん
て出来るわけ無いしいきなり高校生・・・と言うのは
ちょっと無理があると思うので磯野や河豚田に家庭教
師になってもらいイロイロと勉強を見て貰った
もちろん海馬やモクバにだって見て貰ったけどな
勉強やゲームばかりだと直ぐ退屈になるだろうからって
パソコンを使ってメールやインターネットなんかもやり出した
不本意だけどちゃんと海馬の許可を貰って・・・
ただ海馬から出された条件を飲んで・・・
海馬から出された条件は
・海馬の知っている遊戯の友人のみメルアドを教えて
メールしてもいい
・サイトとかに行っても決してBBSやメールなどに書き込み
をし無い事(メルアド必須の場合は尚更)
・入りたい同盟とかがあっても入らない事
その他諸々あるけど
守りさえすれば問題無し
 
そう思い今日の分の勉強を終え海馬の会社のモニター
も終えたのでパソコンをネットに繋いでメールチェック
そう言えば相棒達は試験があるとか言って試験勉強
してるからメールをなかなか出せないって言ってたよな
海馬宛のメールは、海外のが多いので見たってどうしよう
も無いし・・・んんん・・・・?
何だこの見慣れないアドレスは?
しかも件名が!!!!!!
『妊娠希望』だと!!!!
未開封の状態でメール内容を確認・・・
本当は、こんな事はしたくない
海馬のプライバシーの問題だから
 
それでも中を読んでみると
『○○です。
結婚願望は、無いのですが子供が欲しいなぁ〜って
思ったんでメールしました。
よろしかったらお返事下さいね
 
(ID.XXXXX)○○さんから貴方に御指名です。
IDの後ろに@マークをつけていただけるだけでO・Kです。
 
配信拒否
****@***.***.***       』
 
なっ・・・・会員制の所からじゃねーかよ
海馬のヤツ
オレに内獅ナこんな所に登録してたのか!!!
オレに内氏E・・で女と会ったりしてたのか?
オレ海馬に見捨てられたのかなぁ?
 
メールを読み直しながら次第に自分の気持ちが落ち込んで
行くのが判る
コンコン・・・
「失礼します。遊戯様お食事の用意が整いました。」
食事・・・ああ・・・もう昼ごはんの時間か・・・
「・・・いらない・・・」
何だか食べる気になれ無い
「遊戯様何処か御加減でも・・・」
心配して遊戯の所にやって来るメイドに
「あっ何でも無いぜ ただ食欲が無いだけなんだ」
「しかし御顔の色が優れない・・・」
「本当に大丈夫・・・あっだから海馬には連絡するな
仕事の邪魔とかしたくないから・・・」
海馬邸に使える使用人は、主である海馬から遊戯の身に
何か起これば連絡する様に言われている
もし連絡して来なければ解雇されるのだ
今目の前でオロオロしているメイドに申し訳無いと思うが
海馬に連絡しないで欲しい
「瀬人様には、御連絡はしませんがモクバ様になら宜しいでしょう
か?」
今の彼女の唯一の妥協なのだろう
だから遊戯は、頷くしかなかった。
メイドは、部屋を出てモクバに電話掛けに行った。
 
 
 
 
 
 
 
 
「何だって遊戯の様子が!!!
だったらオレに電話するより兄さまに電話しろよ・・・・・・
えっ遊戯が・・・・・ああ判った直ぐに屋敷に戻る・・・ああ兄さまに
は、言わないから安心しろ・・・じゃ」
ピィ・・・
モクバは、携帯のスイッチを切ると副社長室からでて兄の居る社長
室に向かった。
本当は、内線を使えば手っ取り早く要件を言えるのだが何時もの
癖で自分の足で向かう破目に
「兄さま オレちょうっと用事が出来たので出掛けて来るね」
何事も無かったように明るい声で兄に出掛ける事を告げると
「ああ・・・判った  もう昼か・・・」
時計を見やり引き出しに仕舞っていた携帯電話を取り出し何処か
に電話を掛け出した。
その行動を見ながら
(もしかして遊戯に電話を・・・!!!!)
何回も聞こえる無機質な呼び出し音
何時の遊戯なら3回コールで出るのに<海馬がそう教えた>
今日に限って出て来ない
 
もしや遊戯の身に何か!?
 
否な予感がするのか立ち上がる兄に
「兄さまどうしたの?怖い顔して?」
「遊戯が電話に出ない!」
「遊戯だっていろいろと用事があるんじゃないの?それに今の時間
だとお昼御飯食べてるかもしれないじゃない?」
何とかして誤魔化してみるものの兄の今の様子じゃ聞いてくれそうに
無い・・・こんな手は使いたくは無いが
「兄さま 今やっているプランを今日中に終わらせないといけないんで
しょ?
それともそのプランが消えてもいいの?
中途半端な事したら遊戯に怒られるんじゃないの?」
「うっ・・・」
そう今抱えているプランの最終期日は、今日
もし今日中に終わらなかったら今迄の努力が水の泡になってしまう
遊戯の為にプランが消えたとあっては、どうなる事か・・・
遊戯がイシズや武藤遊戯の元に行ってしまうかも知れないのだ
それだけは、何とか阻止したい海馬だが遊戯の事も気になる
「遊戯の事は、オレに任せてくれない?
何かあったら兄さまに連絡するからさ」
モクバの提案に海馬は、渋々承諾した。
胸中撫で下ろす思いでモクバは、屋敷に戻った。
 
 
連絡をくれたメイドの話しだと何時の様に勉強を終え会社のモニターも
こなしお昼までの空き時間にネットをしようとしていたらしくパソコンの電
源が入っていたそうだ
遊戯が何時のネットをしている部屋に入ると遊戯の姿が見当たらない
パソコンを見てみると画面が真っ黒
だが良く見てみると電源は、入っている
たぶん画面の焼け付け防止で自動的に画面が暗くなったのだろう
いっそうの事スクリーンセーバーを起動してくれていたほうが・・・
モクバは、マウスを動かし画面を見てみると
遊戯が何を見て様子が変になったのかが直ぐに判った。
「こんな迷惑メールのお陰で兄さまと遊戯の仲を壊したくないぜ
磯野 河豚田 お前達でこのメールの送信者を割り出しそれ相応の
事をしておけ」
「モクバ様?」
「兄さまと遊戯の為に!!」
「はっ解りました」
きっとあのメールには、遊戯さまがショックを受けた原因が書かれてあった
のだろう・・・
遊戯さまが居られる限り瀬人さまの御機嫌が崩れる事は、無いのだ
もしあのメールが原因だとしたら遊戯さまが屋敷を出られる様な事になって
みろ瀬人さまは、相当に荒れ狂うだろう・・・
何ともしても2人を引き離してはならない!!
会社の為に・・・強いては自分の為に!!
 
そうなると断然犯人探しに躍起になる2人
しかも相手のメルアドや書かれていたURLをメモし犯人探しに
その頃モクバは、室内に居無い遊戯を探していた。
 
まさか遊戯のヤツもう一人の遊戯の所じゃ・・・
 
しかし使用人の誰もが遊戯が出て行く姿を見てい無い
そこでモクバは、もう一度パソコンのある部屋に行きある事に気が付いた。
ベランダに通じる扉付近のカーテンが異様に膨らんでいるのだ
 
まさか子供じゃあるまいしこんな所に・・・・って・・・居た!!
 
カーテンを捲るとガラスの方に向きながら背を丸め座る遊戯の姿
「遊戯・・・こんな所で何してるんだ?」
遊戯に近づこうとするとズザザザァァァァァァ・・・・と座りながらの横走りでモクバ
と距離を開けてしまう
それでも諦めずに何度もいろんな角度で近づくものの見事に座りながらの横
走りで逃げられてしまう
しかも素早い動きで・・・
 
ゼェゼェ・・・何であんな動きで素早く動けるんだ?
しかも息切れ無しで・・・
 
息の上がるモクバ
このままでは、埒が空かないので一先ず遊戯を一人にする事に決めた。
 
 
 
海馬のヤツやっぱりオレなんかより女の人の方がいいんだろうなぁ
海馬家の跡取りとか必要だもんな
オレでは跡取り産めないから海馬が女の人の所に行くのも仕方が無い
よな・・・
でもオレがこのままこの屋敷に居たら海馬のヤツ結婚とか出来ないんじゃ・・・
オレなんかこの屋敷に居無い方が・・・
 
マイナス思考を全開にドンドン沈んで行く遊戯の気持ち
そんな遊戯の気持ちを知らない海馬は、急いでプランを完成させ帰宅準備中
心がどうしても急くのだ
お抱え運転手を脅迫しながら屋敷に・・・

自分の所に来てた迷惑メールを題材にしてみました。
ってそんなモンを題材にするなよな・・・



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