Relation
一ヶ月前・・・海馬が珍しく学校に来たと思ったらいきなりオレの前に立ち
「貴様とデュエルがしたい
授業が終わり次第 俺と一緒に来て貰おうか」
相変わらずデカイ態度で睨む様に言ってくる海馬
それを簡単に受流すかの様に
「オレとデュエルをしてお前に何のメリットが有るんだ?」
「フン メリットだと?充分にあるな
俺も貴様にも・・・」
否な笑みを浮かべる海馬
貴様の事など何でも御見通しだ
と言われている気分になる
まぁ〜実際オレの思いなんて簡単に見抜かれているんだろう
しかし海馬も素直じゃないぜ
おおかたオレ以外にデュエルの相手になるヤツが居なかったんだろうがな
かくゆうオレもそうなんだがな
別に相棒や城之内君が相手にならないなんて思っても居無い
ただ一緒に居る時間が長い所為か簡単に手の内が判ってしまうのだ
そうなるとオレの闘争心が削げてしまう・・・
その点 海馬だと手を変え品を変えてオレを攻めて来る
一進一退の緊張感が途絶える事の無いデュエル・・・
「遊戯ただデュエルをするだけでは、つまらないからアンティでもするか?
なぁにカードを賭けるワケでは無い
敗者は勝者はの言う事を何でも聞くと言う他愛の無いルールだが
どうだ?」
遊戯自身アンティは嫌いなのだが別にカードを賭けてするワケでも無いし
もし海馬に勝ったら城之内君の事を<雑魚>や<凡骨>なんて言わない事
を約束させてやるぜ!!
意気込んで挑んだデュエル
しかし結果は僅差で海馬の勝利
「では、アンティに従い貴様は、俺の言う事を聞いてもらおう」
「ああ・・・悔しいが負けは負けだからな」
海馬からどんな事を言われるのかドキドキしていると
「では週に2回俺の相手をしてもらおう」
そんな理由でアンティデュエルを週に2回やっている
どうしてだか海馬に勝てないで居る
そしてその都度海馬からリクエストされるのは、
「今夜は泊まって行け」や「俺の隣に座れ」とか・・・
てっきり「相棒や城之内君と係わり合いになるな」って言われるのかと思っていた
んだが・・・
そして今夜もデュエルをする為に海馬邸に来ているのだが海馬は、まだ帰宅して
無かった。
時計を見ると既に23時50分を過ぎた所
このままだと0時をまわる事は確実だろうな・・・
遊戯は、モクバに客室を用意してもらおうと思いドアノブを掴もうと手を伸ばしたら
勝手にドアノブが動き扉が開くとそのまま何かにぶつっかた。
「・・・っつ・・・」
「遊戯貴様何処に行くつもりだったのだ?」
頭上から聞こえてくる海馬の冷ややか声
「あっ海馬お帰り」
「・・・ただいま・・・」
「お前の帰り遅くなると思ったからモクバに客室用意してもらおうと思ってたんだぜ」
「俺の帰りが遅くなると思ったのなら俺のベッドを使えばいいだろ?」
「疲れて帰ってくるお前のベッドを勝手に占拠出来ないぜ」
「今迄散々俺のベッドで寝ていただろうが」
「それは、アンティでお前のリクエストだったからだろう?」
今回は、アンティでは無いのだ
勝手に海馬のベッドを占拠なんて出来ない
「遊戯一体何時まで扉の前に居るつもりだ?
これでは、俺が室内に入れないだろうが」
2人が会話しているのはまだ開け放たれた扉の前
海馬は軽く息を吐くと軽々しく遊戯を肩に担ぎ上げそのまま寝室へ
「かっ海馬!!!!!」
慌てふためく遊戯を海馬はベッドの上に下ろし
「俺が居ても居なくても貴様はここで寝るんだ」
とだけ言い残しクローゼットを開けると服を脱ぎ出す
クローゼットの扉で見えないが海馬の表情は、嬉しそうだ
遊戯貴様は俺の気持ちに気付いて無いのだな
俺はどんな事をしても貴様を手に入れる
どんなに時間をかけようとも・・・
貴様が俺の気持ちを違和感無く受け入れるまで・・・
普通ライバルとかを簡単にベッドに寝かせないよな?
しかも本人不在でも・・・
海馬にとってオレってどんな存在なんだ?
それに・・・
さっき海馬に担ぎ上げられた時 嫌だと思わなかった
むしろ嬉しい・・・と思った。
オレは海馬の事どう思っているんだ?
もしオレが海馬の事どう思っているのか
自分の気持ちに気が付いた時 どうすればいいのだ?
遊戯が自分の気持ちに考えあぐねていると
「何を考えている?」
髪の毛を湿らしたままベッドに横たわりシーツを被っている遊戯の隣に
入ってくる
「えっ・・・いや・・・何でも無い!!」
今さっきまで考えていた相手が急に話しかけてくるのだしかも遊戯が考え事
している間にシャワーを浴びたらしくボディーソープのイイ香りがする
「何でも無いと言いながらしっかり顔を朱に染めているぞ
何を考えていた?」
「何でも無いぜ
それより海馬 髪の毛ちゃんと乾かさないと朝起きたらハリセンボンになって
も知らないぜ」
ちゃんと乾かして無い髪を指差すと
「だったら貴様が乾かしてくれるのか?」
「それぐらいイイぜ ドライヤー取ってくるから待っていろ」
そう言うと急いで洗面台へ
冗談で言ったつもりだったのに・・・
遊戯の行動に嬉しく思う海馬
はぁ〜オレって何ドキドキしてるんだろう?
洗面台の鏡見ると確かに朱に染まった顔を見る遊戯
遊戯は一先ずドライヤーを片手に海馬の居るベッドへ向かうと海馬がコンセントの
用意をして待って居た。
ドライヤーのスイッチを入れ自分の手で温風の確認した遊戯は海馬の髪を乾かし出す
遊戯の手馴れた手つきに驚きながら訪ねると
「ママさんに教えてもらったんだ
まぁ・・・その後相棒に練習台になってもらったけどな」
嬉しそうに話す遊戯だったが海馬の心の中には
何故・・・そんな事練習するのだ?
もっもしや遊戯には好きな奴でいるのか?!
「一度でいいから海馬の髪にドライヤーかけてみたかったんだ
海馬の髪ってサラサラしてて気持ち良さそうだしもし触るとしたらドライヤーかける時か
ブラッシングの時ぐらいしかないからな
やっぱり海馬の髪ってサラサラしてて気持ち良いぜ」
まさか自分の髪に触る為だったとわ・・・
怒るに怒れない海馬だったが
「だったら朝のブラッシングも貴様がすればいい」
惚れた相手の望みなら・・・と思っていると
「それは、アンティとして取って置くぜ」
アッサリ却下
寧ろ当初の【城之内君の事を<雑魚>や<凡骨>なんて言わせない】が既に替わっている
遊戯の目的・・・
「なっ・・・何故だ?」
「その方がオレが楽しいからな
それにお前がオレにブラッシングして欲しいのなデュエルに勝ってオレにリクエストすれば
いいのだからな」
海馬の髪を優しく撫でる様に温風を当てながら乾かすと
「それなら今から勝負しろ遊戯!!」
「ダメ!!オレは眠いんだ今日の所はもう寝かせてくれ!!」
「だったら明日朝!!」
「仕事はどうするんだ?」
「明日と明後日は休みだ!!」
「お前が連休取るなんて珍しいな・・・
いいぜだったら明日朝のデュエルで海馬の髪のブラッシングを賭けるぜ!!」
互いにあ〜だこ〜だと言い合っているがどっちが勝っても負けてもブラッシングするんじゃ同じ
だと思う・・・
友人以上なのかそこまで行っているのか判らない二人の関係は、今の所『恋人未満』
何時かは『恋人以上』になってくれ〜
行きあたりばったりで書いてみました〜
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