死者蘇生 |
真っ暗な中 海馬は今自分が置かれて居る場所を見渡していた。 確か俺は会社の社長室で仕事をしていた筈 だが此処は・・・ どう見ても会社の社長室では無い 上下左右何処をどう見ても真っ暗闇 自分の足が地に着いている のかでさえ定かでは無い 何と非ィ現実なんだろう だがこの暗闇に恐怖を全く感じない 寧ろ懐かしさを感じずにはおれない 脳裏には一年前勝手に《闘いの儀》を行い 勝手に負け 別れを告げずに 勝手に冥界に還った 薄情な男の影がちらつく あいつはもう冥界の住人 向こうの世界であいつの好きな連中と 友情ゴッコや結束等とくだらん事で仲間意識を高めあっている頃だろう そこまで思って嫉妬している自分に苦笑してしまう しかしどうやって元の世界に戻ればいいのか皆目見当がつかない 寧ろどうやって此処に来たのかでさえ解らないのだ戻る方法が解らない のも当然かもしれない これが夢なら時が経てば自然と目が覚めるだろうしかしこれ が誰かが意図的にした事なら厄介な事になりそうだ 誰かが意図的にし た事ならせめて暗闇では無くゲームの世界にして欲しかった。 そうすれば幾分楽しめたかもしれないのに 一先ず海馬は今一度辺りを見渡すと何処からか光がフラフラと飛んで 来る・・・ まるで疲れ果てたと言う感じで 『・・カァ・・イバ・・』 微かに海馬を呼ぶ声 それが何故だか懐かしく感じられ もっと呼ばれたい と思ってしまう 光は、少しずつだが姿を変えていく 海馬は、光が変えた姿を目の前にして驚きを隠せないでいる 「海馬逢いたかったぜ」 目の前に居るのは一年前《闘いの儀》を勝手に行い 勝手に自分以外の男に負け 勝手に冥界に還った薄情な男 遊戯・・・ しかも目の前に居る遊戯は古代のファラオ等とふざけた存在の格好では 無く海馬が見慣れた学ラン姿の遊戯 その肌の色も褐色では無く透き通る様な白い肌 今だ目の前に居る人物が信じられ無いと言うかのような眼差し 夢だと想う気持ちと現実だと告げる心に動けない海馬 遊戯は、そんな海馬を寂しそうな眼差しで 「オレの事 忘れてしまったのか? まぁ忘れられても仕方が無いか・・・ あれから一年が経つのだから お前の事だからきっと自分に合った相手でも居るんだろ?・・・!」 急に感じる温もりに遊戯の紅い瞳が見開く 「・・・れが・・・誰が何だと!! 貴様以外誰が俺の生涯のパートナに相応しいと言えるのだ!!」 解ってる海馬の気持ち 海馬がオレだけを想ってくれている事を だから・・・ 「海馬 もう時間が無い・・・」 「遊戯・・・?」 「お前をこっちに呼ぶ為に力を使い過ぎたんだ 海馬探し出してオレの・・・を 必ず・・・オレ・・・いっし・・・い・・・」 海馬の腕から消え行く光 光は最後には砕け散る様にして消えた。 海馬の目の前に広がる光景は海馬Co,の見慣れた社長室内 夢の様な出来事に海馬の心には焦燥感が広がる 逢いたくてやっと出逢った相手 抱き締めた温もり 現実世界に連れ戻したかった。 そう言えばあの時 遊戯は俺に何を言った? 何を探して欲しいと言った? 思い出そうとしていると海馬は自分の右手に違和感を感じ見てみると 何時の間に掴んでいたのかM&Wのカードが一枚 そのカードを見て蒼い瞳が見開く 掴んでいたのはブラック・マジシャン・ガールのカード このカードは世界で唯一 遊戯だけが持つレアカード それが何故 俺の手に?! 何を思ったのか海馬は机の引出しを開けジェラルミン・ケースを取り出す と暗証番号を手早く押し開ける 内に収められているデュエルディスクを 腕に装着し起動させる ブラック・マジシャン・ガールのカードをセット 空中にブラック・マジシャン・ガールが現れる 「遊戯は俺に何を捜す様に言ったのだ? 貴様 何か知っているのだろう?」 |
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もう少しカッコイイ タイトル付けたかったです。
背景と内容が全然合って無くてスミマセン(・_・;)