もう一度-1-

もう一度-1-


この想いを胸に抱いて生まれ変わる

最愛の人の魂と共に

今一度同じ人生を共に歩む為に・・・

 

 

「遊戯!貴様課題は済ませたのか?!」

「瀬人兄貴・・・何で人の家に居るんだよ」

「貴様がしっかり課題を済ませているか確認するためだ」

「オレは、もう高校生だぜ 何時までも子供扱いするなよ」

オレは、武藤遊戯

どう言う訳だか海馬Co.の総帥海馬瀬人とは遠縁の親戚

遠縁なんだからオレなんかに構う必要性が無い

しかも瀬人兄貴はオレより2歳年上なんだし・・・

まぁ・・・瀬人兄貴も高校3年

そんな若さで海馬Co.の総帥って恐れ入る

 

瀬人兄貴と出逢ったのは兄貴が御受験合格で有名小学校に

行く事が決まりその御祝いのパーティが催された

大人ばかりが集まるパーティ

将来海馬Co.を背負うであろう子供の新学パーティ

幼い遊戯にとっては退屈でしかなかった

しかも遊戯自身幼かったので海馬Co.がどれだけ大規模な会社

なのか想像も出来ない

そんな遊戯に

「退屈なのか?俺とゲームでもしないか?」

と声を掛けて来たのが瀬人だったのだ

遊戯は瀬人の蒼い瞳に見惚れながら

「お姉ちゃんが知らない人と遊んじゃダメって・・・」

恐る恐る答えると瀬人は、驚いた表情を一瞬見せ

「それは、大人に対してだ 誘拐とかされると大変だから

そう言ってるんだ」

「じゃお兄ちゃんとなら遊んでもいいの?」

「ああ俺となら問題無い お前名前は、何て言うんだ?

俺は海馬瀬人って言うんだ」

「えっ?お兄ちゃんが今日の主役の人なの?

あっ・・・オレは武藤遊戯 お姉ちゃんがユキって言うんだ」

その後 瀬人の両親の勧めもあって遊戯は海馬邸に泊まった

 

大きくなるにつれ海馬家がどんな家柄なのか解り

きっと二度と瀬人兄貴には遊んでもらえないと思っていたが兄貴は

家柄とか気にするタイプじゃなく事有る事に遊戯にかまけて来る

遊戯が色気付く頃には殆ど毎日の様に来ている

まぁ・・・オレの両親にしてみれば海馬家の御曹司が毎日来ては

オレの勉強を見てくれるのが嬉しいらしい

オレとしては複雑な心境なんですが・・・

「遊戯 しっかり瀬人君に見て貰うのよ

特に英語と国語は」

「ユキ姉!!」

「遊戯・・・貴様もしかして先日の試験・・・」

「うわ〜別に赤じゃないぜ!!どっちも80点だったんだぜ」

「80点だと!!せめて95点ぐらい取れ!!」

「その代わり理数系が96点だったんだ」

「では、課題を済ませた後 英語と国語の勉強だ!!」

「そんな事言ってる間に会社の方はイイのかよ!!

それに瀬人兄貴の方だって課題が出てるだろ?」

一応2人は、同じ高校に通っているのだ

「フン 貴様を連れて会社に戻ればいい」

「ギャ〜!!それだけは嫌だ〜ユキ姉助けて」

「ユキこいつは、連れて行くぞ」

「明日も学校あるからそれまでに帰してね

遊戯 お父さんとお母さんには言っといてあげるか安心しなさい」

手をヒラヒラと振る姉

バタン・・・

玄関扉の向こう側で今尚叫び続けている弟

コポコポ・・・

ポットからマグカップ内に熱湯を注ぎマドラーでグルグルかき混ぜながら

出来あがったコンポタージュに

「フ〜」

と息を吹き掛けながら一口

「アツ!!!!(舌を火傷しちゃったかも・・・)」

遊戯って本当瀬人君に愛されてるわね

海馬君 遊戯の事一時も離れたくないって行動に出てるもん

まぁ〜一目惚れぽいし・・・

このままだと遊戯の将来は海馬家のお嫁さんね

それにしても・・・あんなに態度に出されてて

海馬君の気持ちに気付かない我が弟は、超鈍感ね

それとも大物って事なのかしら?

 

ちなみにユキは、海馬のクラスメート・・・






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