顔を見ぬ婚約者殿-Back Version-2
初めて知る快感に翻弄されジャックの舌によって1度目の絶頂を向えた遊星。
汗だくになりながら荒い息を吐いていると
「お前の蜜は、旨いな。」
等と言われてしまう。
しかも自分をイかせた張本人は、殆ど汗をかいていない。
それが無償に恥かしくジャックの方を見る事が出来なかった。
そんな遊星の態度が余りにも可愛くて仕方ないのにそれを口に出して言えない自分に苦笑してしまう。
だけど自分の下肢は、既に限界でどうしても遊星に包まれたいと急いている。
ジャックは、遊星の左右に開かれた足を掴みながら
「今度は、俺をイカセテくれ。お前の中で・・・」
遊星の陰部に熱く固くなった男根を宛がう。
宛がわれているモノの固さとそれが挿入された時の衝撃の大きさを無意識に想像したのか遊星の身が強張って
いるのが解る。
「遊星・・・躰の力を抜くんだ。」
そうは、言われても初めての体験する出来事に上手く力を抜く事なんて出来ない。
その間にもゆっくりとだが確実に自分の中を突き進むモノの存在を感じてしまう。
痛いってもんじゃない躰を引き裂かれるんじゃないか??と思ってしまう様な痛みが遊星を襲う。
だが遊星は、それを決して口に出さなかったが顔だけがどうしても苦痛に歪んでしまう。
(・・・つっ・・・キツイ・・・千切られそうだ・・・)
遊星の中の余りの狭さにジャックも痛みを感じていた。
初めて男を迎え入れるソコは、狭く怒張したジャックのモノを締め付けるのだ。
それでも自分にその痛みを与えているのは、遊星なのだ。最愛の人と繋がっていると知らしてくれている痛み
なのだ。それ故に何処か嬉しいとさえ思えてしまう。
まさか自分がココまで遊星に溺れているは・・・
最奥まで到達したジャックは、遊星を抱きしめ自分を初めて受け入れる労を労うかのように優しく遊星の顔
にキスを何度もした。
そんなジャックの気持ちが通じたのか痛みに耐えていた遊星が潤んだ瞳をジャックに向けながら
「・・・ジャ・・・ク・・・」
なんとか彼の名前を口にする。
「遊星 俺の背にしがみ付け。」
その言葉に遊星は、力無い腕をなんとか動かしジャックの背に回ししがみ付く。
遊星の手の感触を感じ取り
「動くぞ」
宣言すると遊星の返事を待たずに動きだした。
ジャックが自分の背にしがみ付く様に言った意味がなんとなく解った。
初めて感じる衝撃が大き過ぎる。何かに捕まっていないと押し流されてしまうような錯覚に陥るのだ。
それに何故か安心してしまう。
余裕なんて無いただ目を開けた時彼が快楽によって汗だくになり少しだけ情けない顔をしているのが見えた。
こんなに余裕が無いSEXをしたのは、初めてだ。
手に入れたいと思っていた相手を手に入れた瞬間だった。
これが夢じゃない事を痛い程締め付ける彼女の内肉が知らしてくれる。
好きでも無い女でも男は、抱く事が出来る。それは、ただの性欲処理と割り切っているからだ。
だから今迄簡単手短に済ませて来たこの行為。
そう思うと遊星と知りあってから彼女に手を出せないでいたのは、彼女の事が本当に好きになってしまい自分
の欲で汚したくなかったのだろう。
だが汚してしまった今彼女にも自分とのこの行為を感じて欲しいと思った。
女をイカセルテクニックは、多種多様と知っているし実際それによってイカセル事は、簡単だった。
なのに今の自分は、そのテクニックを駆使しようしない・・・しないのでは、無くで出来ないのだ。
している余裕こそ既に無い。
彼女に自分と言う存在を植え付けるだけで精一杯なのだ。
遊星を失えばきっと俺は、ダメになってしまうかもしれない。
既にジャックの心の中から遊星が人のモノになる事なんて消えていた。
「・・・せ・・・ゆう・・・もう・・・」
もう限界だった・・・遊星の華奢な躰を抱きしめながらジャックは、最後の一滴まで熱を注ぎこんだ。
++++
行為が終わった後暫く意識を飛ばしていた遊星だったが今は、意識を取り戻しジャックの胸に頭を乗せ
甘い時間を堪能していた。
(まさかサテライト出身のオレにこんな幸せな時間が来るなんて・・・)
大きな手で優しく髪を梳かれ気持ちがいい。
「・・・てっきり・・・」
「ん?」
「てっきりお前が既にお前が他の男のモノになっていると思っていた。」
普通そんな事を言ったら怒るかもしれないだろう・・・傷つけるかもしれない・・・そう思った。
だが口から突いて出た言葉は、どうする事も出来ない。
口先だけで「初めてだ」と言っても信じて良いのか解らなかった。
だが性行為をして本当に初めてなのだと解った。
そう思っていると遊星は、
「サテライトで生きて行く上で弱い者が強い者に縋るのは、当然だ。
でも腕力だけでしか生きられない場所でも無い。」
「?」
どう言う意味なのか解らなかった。
そんなジャックの考えが解ったのだろう遊星は、ジャックの額に人差し指を押し当て
「ココを使うんだ。そうすれば生き残れる。否 生きていける。」
遊星は、知恵を使いサテライトを生きて来たと言うのだ。
だがそれは、IQの高い遊星だからこそ出来たであって他の者がやってそう簡単に生き残れるとは、思えない。
「ククク・・・お前の知能の高さがこの躰を守ったと言う事か!!」
急に高笑いをしだしたジャックに遊星は、眉間に皺を寄せながら
「ジャック・・・どうしたんだ急に・・・うわっ!!」
ジャックの上半身に自分の上半身を乗せていたのに今は、ジャックの躰の下に組敷かれてしまう。
「最高に気分が良いぞ遊星」
組敷いた遊星の躰の至る所に付けられた所有印に更に心が昂揚する。
急に変貌したジャックに対し遊星は、戸惑いを隠せない。
だがそんな事は、おかまいなしに
「お前をもう一度味合わせてもらうぞ。」
言うが早いか先程の行為で見つけた遊星の性感帯を攻め出した。
「あっ・・・そんな・・・ダメ・・・」
どんなに抵抗をしようが遊星が初めて知った快楽に堕るのは、時間問題だった。