妖艶-2-


「遊星!!」

触れて生温かい感触を直に感じたいのにそれを阻止されて声を荒げてしまう。

だが遊星の表情は、何処吹く風と言わんばかりに涼しい顔・・・否、涼しいと言うより又悪戯っ子の様な表情

を見せる。

そしてゆっくりと立ち上がると今度は、自分のズボンと下着を脱ぐ。

蜜を纏い半立ちしている遊星のモノが目に付く。

アンダーウェアー越しにジャックのを愛撫していただけだと言うのに遊星は、それだけでも感じたと言うのだろう。

惜し気も無く晒される裸体には、無駄な脂肪も筋肉も無い。

寧ろもう少し筋肉が在った方が見栄えは、良いと思う。

浮き出た肋骨に指を這わせるとクスグッタイのか首を亀の様に引っ込める素振りをする。

それに気を良くし脇腹を撫で様とすればその手をやんわりと払われてしまう。

代わりに遊星から落される触れるだけのキス。

触れるだけならまだしも掠っただけのキス。

 

誘っている様に見えるのに・・・

まるで自分を玩具に楽しんでいる小悪魔の様にしか見えない。

 

・・・小悪魔ダト言ウノナラ小悪魔ダロウ・・・

 

「リャック・・・こひ・・・(ジャック・・・腰・・・)」

腰を浮かせろと言うのだろう。

ジャックは、遊星の言葉に従い腰を浮かせる。

(腰に集まる熱でどうにかなってしまいそうだ。)

爆発寸前まで勃起しているジャックのモノ。

遊星は、アンダーウェアーとズボンをずらし窮屈そうにしていたジャックのモノを外気に晒す。

形も大きさも自分のモノと異なるジャックのモノ。

「リャックのココもキンヒみたい(ジャックのココも金糸みたい)」

そう行って触れているのは、陰毛の方。

「やっぱり・・・おおひい・・・(やっぱり大きい)」

ジャックの男根に優しく触れながら茎の部分を上下に扱いたり先端を撫でたり・・・

そしてそれを愛おしそうに眺めると小さな口から赤い舌を覗かせ子猫をミルクを飲む時の様に舌を小刻みに

動かし先端をチロチロと舐め出す。

やっと直に触れてもらえたジャックのモノは、濡れた感触と外気に触れる冷たさ舌の生温かさ・・・それぞれに

感じて歓喜に震えるかのように太さと固さを増して行く。

しかも眼下に居る遊星は、ジャックのモノに奉仕しながら己のモノを弄っている。

何と言うヤラシイ光景なんだろうか?

(俺に触れさせる事を拒みながら自分で自分を慰めているのか?まるで生殺し状態だな)

ジャックだって遊星に触れたい。

しかも今日みたいな大胆不敵な行動に出る遊星を見るのは、初めてで・・・

更に欲望が脹らむ。

 

口腔内いっぱいに押しいっている熱い肉棒に苦しさを感じる。

これ以上大きく脹らんだら咥えている事なんて出来ない。

そに先端から出て来る青臭い蜜に舌を刺激され何とも言いようが無い。

何故自分は、彼に欲情したのだろう?

確かに酒には、弱い。だからと言って2〜3杯飲んだからって酔っ払う事なんて今迄無かった。

ジャックや仲間には、内緒だが時折一人酒をしている事がある。

その時だってこんなに早く酔わない。

だが何故か今日に限って彼に欲情した。

欲情したからこそ彼のモノを自分の口に咥えているのだ。

 

アア・・・ソウダ寂シカッタンダ・・・

 

盗み見した彼の顔。

熱く潤んだ紫の瞳。

熱い吐息・・・

 

彼ノ瞳ニ晒サレテ居ナイ寂シサカラおれハ・・・

 

「クッ・・・遊星 そのまま咥えていろ・・・」

下腹部がピクピク反応したかと思えば口腔内の肉棒が跳ね咽頭めがけて粘り気のある体液を放つ。

苦しさの余り肉棒を吐き出すとまだ放出中だった所為で顔にまで白濁とした粘液がかかってしまう。

「・・・ククク・・・何てヤラシイ顔をしているんだ遊星」

トロンとした瞳で肉棒を見つめ顔に着いている粘液に触れ舐めてみる。

(変な味・・・)

青臭く好きになれない粘液。

(あれ・・・オレ変だ。もう寂しさなんて感じない?)

見上げた先には、今も自分を見つめる紫の瞳。

(ああ・・・この瞳に晒されてたから満足したんだ・・・)

満たされた心と未だ満たされていない躰。

今度を躰の欲求を満たす為に躰をフラつかせながらも彼の肩に両手を乗せ膝に跨ろうと試みる。

だが思う様に足が上がらない。仕方が無く彼の首に抱きつきながらもう一度チャレンジする。

もたつきながら何とか片足だけ上げる事が出来たがもう片足が上がらない見るに見かねたジャックが遊星の

片足を自分の膝の上に乗せてやる。

少し驚いた様な表情を見せた遊星だがその後直に満面の笑みを見せる。

普段見る事の出来ない遊星のいろんな表情を今日だけでどれだけ見ただろう。

どれもこれも貴重すぎるぐらい貴重だった。

軽くおきる眩暈。

「・・・ん・・・ふぅ・・・はぁ・・・」

仕掛けられる口付け。

(今日は、どうしたと言うんだ?)

自分のモノにあてがわれる温かい手。

先端がヒクヒクしている入り口を通った感触がする。

感触だけでは、無い実際にその場所を通過したのだ。

「やっぱ・・・おおきいィ・・・」

苦痛の表情を浮かべる遊星。

それもそのはず、慣らしてもいない場所に無理矢理入れているのだ痛く無い筈が無い。

それでもゆっくりと確実に奥迄突き進んでいる。

 

最奥に到達し「ふぅ〜」と吐息を吐く遊星にジャックは、

「何故 俺だけをイカシお前は、イかなかった?」

そう遊星は、ジャックを吐精させたのに自分だけ吐精しなかったのだ。

イク寸前で己が男根を強く握りながら・・・

そんなジャックの問いに遊星は、汗を浮かべたまま声を出さず口だけの動きで『ナ・イ・ショ』と言って来た。

何がナイショだと言うのだ?そんな問いを投げかけたくなる。

どうせ素面になったら今夜の事なんて殆ど記憶に無いのだろうから。

「オレを前にして考え事か?」

耳元で囁かれる声にジャックは、我に返る。

酔っている時の声とは、異なる声。遊星が素面の時に発する声・・・

まさか?酔ったフリをしてこんな事をしているのか?だとしたら何故?

疑問が駆け廻るが答えなんて出て来る筈もない。

 

それに上下に動く細い腰に中で蠢く肉に自分の思考なんて何の意味も持たない。

今は、快楽に身を委ねる事だけに専念するしか無いのだ。

 

 

 

自分の腰を掴み下から突き上げている男の紫の瞳に写るのは、自分だけ。

何時も恥かしげも無く自分だけを写す瞳。

この瞳に写されていると全てを見透かされてしまうのでは?と思ってしまう。

日中この瞳に晒される事が無かった。見ていて欲しかったのに・・・

「・・・はぁ・・・ふぅ・・・んん・・・」

 

 

 

 

 

+++++

 

「ん・・・」

目が覚めると躰中が痛くて痛くて仕方が無かった。

それでも躰を起すと腰に回され腕に強く抱き寄せられ起きたばかりのジャックの胸に寄りかかる様に抱きしめら

れてしまう。

「昨晩のお前は、淫らで良かったぞ」

何度も求め求められ快楽の波に飲まれたまま眠りに着いた。

「腰を使いすぎて腰痛になってしまったがな・・・」

楽しそうな声で苦情を言われるが遊星は、腰痛だけでは無いのだ。

在らぬ場所まで痛い。しかも未だジャックの存在を感じる程に。

顔を真っ赤にし俯く遊星の耳元で

「お前の瞳に俺を写してくれないのか?」

(えっ?)

その言葉に遊星は、ジャックの方を見る。

「お前の瞳に写っているのは、気分がいい」

この瞳に写って良いのは、俺だけだ。

「お前・・・そんな事おもって・・・」

まさか自分と同じ気持ちだったのか?

「ああ だが昨晩は、お前の瞳に俺が写ったままだったな。」

昨晩遊星が自分の姿を写し続けいた事が気分良かった。

それにあんなに大胆に求められる事も・・・

嬉しそうなジャックを見て自分もジャックの瞳に写っていた事が嬉しかったのを思い出す。

 

自然に伸びた腕がジャックの首に回り抱き寄せる。

遊星から重ねられる唇。

ただ重ねるだけで離れて行った・・・

「オレもお前の瞳に写るの気持ち良いから好きだ」

「ゆう・・・」

ジ〜と見つめる蒼い瞳が誘っている様に見えて。

「お前を欲しくなる」

腰が痛いと言うのに遊星をベッドに縫いつけて圧し掛かる

「・・・いいぜ・・・」

 

承諾の言葉に一瞬紫の瞳を大きく見開きながら次第に笑みを浮かべ遊星の躰に手を舌を這わせる。

何度も互いの瞳に互いを写しながら・・・


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