15.ヤキモチ
自分の本当の気持ちに気が付いてからの海馬は、
以前に増して遊戯に対して独占欲が増し会社にま
で連れて行こうとする始末・・・
これに関してモクバと遊戯の猛反対に逢い敢無く残
念・・・それでも帰宅後は、確り自分の傍に置いてい
るのだが

「海馬・・・俺とばっかり居らずに恋人の1人や2人で
も作ったらどうなんだ?お前のその容姿ならいろん
な令嬢が言い寄って来るだろう?」
遊戯のその言葉にカチンと来た海馬は、
「貴様は、俺が他の女と一緒に居て貴様にさせてい
る事をそいつらにもさせろって言いたいのか?」
「そんな事言って無いぜ・・・」

俺が海馬にしている事を他の・・・
仕方が無いじゃないか・・・俺とお前じゃ種族が違う
んだぜ

重く苦い感情・・・自分が人間だったらと何回も思い
何回も諦めた。
今、手にしている幸せも決して自分が求め追い駆け
てはイケないもの
何度その事で人間に嫉妬した事か
そんな事を気付かれたく無い一心で自分の感情を
押し殺し天界最強のセラフィムとして召喚天使として
守護天使として務めて来たのだ。

急に黙りこくった遊戯に海馬は、
「俺は、他人で貴様以外傍に置くつもりは無い・・・
貴様の中からセトが消えるまで」
「セトの事忘れられるワケが無いぜ」
シュンとする遊戯に
「フン・・・忘れる必要は無いヤツとの思い出は、その
まま持っていろ。只俺を通してヤツを見るのは気に
食わん俺は俺なのだから」
その言葉に遊戯は、絶句した。

セトと海馬を別人格として見ていたつもりだったのだ
が海馬の言うとおり俺は、海馬を通してセトを見て居
た・・・それに気が付いていたのか?
俺は、このままココに居ていいのか?お前の傍に・・・

「海馬もしかしてセトにヤキモチ焼いているのか?」
「ああ俺は、貴様の事を愛しているからな・・・」
その言葉に遊戯は、複雑な心境で海馬を見つめて居
た。

一番聞きたくて そして一番聞きたく無い言葉を・・・


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