04.寒い
海馬から告白されたものの2人の関係が進展したワケ
でも無く何時も通り性行為なんてモノは、一切一緒の
ベッドで寝て海馬の我侭を遊戯が聞くだけの毎日・・・
でもそんな幸せな日が続くにつれ遊戯の心には、一抹
の不安が胸をよぎっていた。

海馬・・・俺はもうそんなに長くお前の傍に居る事出来な
いぜ
お前と離れ離れになるそんな日が来なければ・・・って
思っていたんだ。


ピッシ・・・
遊戯の右手が金色の光に一瞬包まれ何か放電するか
のよな音を立てた。
その光を見た遊戯の顔は、青ざめ

こんな姿を海馬に見られたくない・・・

そう思うと急いで海馬の私室を出てモクバの居る部屋に
コンコン・・・
「開いてるぜ」
「モクバ少しいいか?」
俯き加減で入ってくる遊戯にモクバは、
「遊戯!!どうしたんだ?顔色が悪いぜ!!」
急いで駆け寄って来て遊戯をソファに座らせると
「モクバ・・・すまないが客室の方を使わせてもらえない
か?」
「体調でも悪いのか?」
「ああ・・・多分風邪だと思うんだけど・・・もし風邪だったら
海馬にうつすワケには、いかないだろ?」
遊戯がモクバに吐いた初めての嘘・・・
良心が咎めるが本当の事が言えない・・・
自分が消滅する事実を
もし言えばこの少年は、悲しむだろう
自分の為に涙を流すだろう
そう思うと本当の事は、言えない
「解ったぜ すぐに用意させるから・・・」
そう言って内線でメイドに指示を出す。
「モクバ・・・海馬には、言わないでくれ今は、余計な心配
を掛けさせたくないんだ」

1時間後
遊戯は客室では多分一番日当たりがいい部屋に通され
た。
そしてベッドの上でセトから貰ったマントを抱き締めなが

「セト・・・俺・・・最後の最後までお前との約束守れたのか
な?セトお前の姿を最後に見たかったぜ・・・消滅したら
もうお前に逢えないのにな・・・お前に逢いたいのは本当
だけど今一番逢いたいのは、海馬・・・お前なんだぜ・・・
お前の存在を感じないこの部屋は、寒いぜ・・・」
遊戯の頬を幾つもの涙の筋が通っていた。


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