13.怖い
遊戯が消滅し残された海馬は、近くにあったソファに
腰を落とし自分の後に付いて来た天使に
「貴様は、天界に戻らなくていいのか?」
天使は、少し困ったような顔をして
「少しぐらいなら人間界に居ても大丈夫だよ」
「だったら俺の話を少し聞いて行け」
・・・脱力しきった海馬を見ながら

ああ・・・彼は、もう1人の僕の消滅を本当に悲しんで
いるんだ・・・
彼の力になってあげたいけど今の僕には、何も出来
ない・・・せめて今は、彼の話を聞いてあげよう

「俺は、最初 遊戯に会ったとき悪魔かと思ったんだ
でも怖いとは、思わなかった。むしろ手に入れたいと
思った。遊戯は、ゲームをする事と引き換えに俺を
生き返らせたんだ。人間界でヤツが俺の前に姿を現
した時、俺の傍に置きたいと思った・・・しかし俺の思
いは、全てセトが思っていた事だと思えるようになっ
て来た・・・」
そこまで言うと海馬は、黙ってしまい何かを考えてい
るようだった
「海馬君それは、違うよ君の思いは君のモノだよ
確かにセトももう1人の僕の事を大切にしていたけど
壊れ物を扱うようにしていたよ」
「フン・・・俺は遊戯の気持ちを聞いた事無いな・・・
聞くのが怖かったのかもしれんが・・・」
「もう1人の僕の性格からにして海馬君の事 好きだ
と思うよ・・・だって彼 嫌いな相手に対して嫌味な態
度とるもん 天界でも好き嫌いの激しい天使として有
名だったし・・・」
「貴様が知っている遊戯を全て聞かせろ・・・」
「うん・・・」
天使は、一先ず自己紹介をした。
天使の名はユーギといい遊戯と同じ天界では、希少
価値の高いセクセレスだという事
セクセレスは、自分の意思で性別が選べること
何故ゲーム好きなのか・・・
ユーギが知っている事を全て海馬に教えた。
終始無言で海馬は、その話しを聞いていた。



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