- 2晩もユキと一緒に居たのに瀬人は手を出さずにいた
- とは言え抱き締めたりキスはしたがそれ以上の事が出来なかったのである
- ユキの方は安心しているのか何時ものように瀬人に接しっていた。
- そしてユキを見ていて瀬人はてを出さなかった事に何故か安心感を覚えていた
- もし手を出していたらユキは今までの様に自分に接してくれていたのか解らないから
- 情け無いがそんな事を考えていた。
- 今目の前に居る女は,自分の傍に居る男がそんな事を考えているなんてつゆ知らず
- 一緒に2泊3日も生活を共にしている
- そしてそんな考えを悟られまいとする己の思いに瀬人は苦笑した。
- 互いの別れの時間が近付くにつれ寂しさが込み上げてくる中,瀬人は
- 自分の首にかかっていた碧い石の着いたペンダントを外すとユキの首にかけた。
- ユキは紅い瞳を大きく見開きながら
- 「瀬人!オレこんな高価な物貰えないぜ!」
- そう言いながら外そうとするユキの手を掴みながら
- 「これが俺が貴様に対する気持ちだから受け取って欲しい何時か出逢ったら
- 昔話でもしようなんて考えは俺には、無い」
紅い瞳を潤ませながら
- 「オレだって出逢って昔話なんてしたくないぜ
- でもオレにはオレのお前にはお前にそれ相応の相手っていうもんがあるんだぜ」
- 「俺に相応しい相手は、貴様
- 貴様に相応しい相手は、俺だ」
- 目の前にいる男は、きっとこれから先も己の意思を曲げる事なく突き進むだろう
- しかし共に進む相手が自分でいいのかユキは、迷った。
- 「オレの遣りたい事をやり遂げたらお前に返事する・・・」
- 「イイ返事を待ってるぞ」
-
- その夜・・・
- 城に戻ったユキは、今の自分と決別をするべく仮面を手にし顔に着けた。
- 「遊戯様 ユギ様が御呼びです。」
- 「解った今行く」
- 自分に恭しく頭を下げるマハードに遊戯は
- 「ユギ様は、何用でオレを呼ばれたのか聞いてはいないか?」
- 「それが・・・聞いては、おりますが遊戯様の御判断を・・・」
- 「言えない事なのか?」
- 「言い難いだけなんです」
- 首を傾げながらユギの居る謁見の間に進む
- 瀬人から貰った蒼い石のペンダントは、首に巻かれた白い布の中に入れて