- 遊戯はユギの居る謁見の間にたどりつくと
- 「ユギ様御呼びにより遊戯只今参上しました」
- そう言うと扉が開き中から近衛隊が入室を促して来た
- 遊戯は促されるまま入室をする
- ユギの傍には親衛隊が立ち並びその傍を大臣クラスの側近がさらにその傍を近衛隊が居た。
-
- あまりにも人が多い息が詰まる思いがする ・・・
-
- 人の多さに辟易しながらも遊戯は、その中をユギの前迄進み
- 恭しく方膝を着き頭を下げると
- 「遊戯疲れている処を済まないけど君に判断を仰ぎたい事があるんだ」
- 「オレに・・・ですか?」
- 一国の国王が只の忍頭に何用か???
不思議に思っていると
- 「彼をここに連れて来て」
- 傍に控えていた近衛隊に命じた。
- 近衛隊は、隣室に姿を消すと間も無くして1人の人物を連れて来た。
- 「ユギ様お連れしました。」
- 近衛隊は、敬礼するとその人物の傍から離れた。
- 「遊戯 彼が忍衆に入りたいと希望して来たのだけど
- 君の意見を聞こうと思ってね」
- 忍の事は、僕には判断出来ないから・・・そう暗黙に言うユギに遊戯は、男の方を見やって
- 驚いた。
-
- 克也!!!
-
- そうユギが紹介して来た男は、あの村で遊戯と共に幼少を過ごした幼馴染・・・
- そんな彼が忍に・・・
- 「あんたが御頭か?俺は克也って言うんだけど忍になりたいんだ
- まぁヨロシク頼むぜ」
- 片手を軽く上げて自己紹介をする克也にマハードが
- 「頭に対して失礼ですよ!それも国王の御前で!!」
- その言葉に克也は
- 「頭って言ったて後方にて指示出してるだけだろ?
- そんなヤツに俺は敬語なんて使う気なんてサラサラないね」
- 「ほう〜お前は、それだけ自分の腕に自信があるのか?」
- 遊戯は、立ち上がり克也と多少距離を離しながら目の前に立つと
- 「ああ・・・自信は有るぜ」
- 「お前は、忍の訓練を受けた事があるのか?」
- 「無いぜ」
- 「経験も無いヤツが忍になんてなろうと思うとは、オレ達もなめられたものだな」
- 「俺だって忍頭が女だなんて知らなかったぜ」
- 2人の遣り取りを黙って見守っている国王や大臣達
- 誰1人として止めようとしない
- 「頭に俺の実力を見せてやるぜ!!出よレッド・アイズ・ブラックドラゴン!!!」
- いきなり現れたドラゴンに謁見の間に居た人達は慌てふためきマハードはユギの身体を覆い隠すように
- 身体を丸めていると
- 「愚か者め!!!」
- 遊戯がそう叫ぶと同時にドラゴンは、姿を消し変わりに現れたのはドラゴンの頭部を模した壷
- 『ドラゴン族・封印の壷』
- 「俺のレッド・アイズを!!よくも!!!」
- 「お前は、忍失格だ!!今お前が召喚した場所はいったい何処だと思う?
- この部屋に居るのは、お前の敵か味方か?そしてココに居るのは、戦闘員ばかりなのか?
- 状況判断を怠るな!!戦場でない場所で死傷者を出すつもりだったのか」
- 捲くし立てる遊戯に克也は、
- 「俺は、頭に認めてもらいたくて・・・」
- 「その為には、死傷者が出てもいいというのか?
- もしお前に一個小隊を任せたら全滅だろうな
- 自分をアピールするばかりで回りを見ない
- そんなヤツは、要らない!オレは、お前に入隊は認めない以上!」
- 遊戯は、ユギの傍に行き
- 「ユギ様怖い思いをさせて申し訳ありません」
- 謝ると
- 「気にしなくていいよ。やっぱり君の判断を仰いで正解だったのかもね」
- 笑顔で答えられ遊戯は、面食らってしまった。
-
- バッタン!!!
- 勢い良く開けられた扉から兵士が入ってくると
- 「羅刹が現れました!!」
- その場は、一瞬にして凍ってしまったかの様に誰も反応出来なかった。