- ユキが瀬人と一緒に住んで一週間が来ようとした晩 意を決してユキは
- 「オレ明日仕事場に戻るぜ 急にこんな事を言って悪いと思ってる・・・」
- 「ユキが決めた事だ俺がどうこう言えない」
- 寂しそうに細められた碧い瞳に胸が締め付けられそうになる
- 「全てが終わればオレはお前の元に行くそれまで・・・」
- 最後まで言う事無く塞がれる唇
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- 軟らかく温かい
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- 軽く塞がれていたが何度も角度を変える度に深さが増し
- 互いに舌を絡めあい唾液の交換をしあっていた。
- それでもそれ以上に発展する事無くただ互いを傍で感じあっていた。
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- 翌日の午後名残り惜しい想いを胸に二人は別れ
- 自分達にかせられた使命をまっとうすべく歩き出した
- シャイン・キングダムでは遊戯が戻って来るや大騒ぎになり
- 行方不明中に何処に居たのか羅刹手からどうやってどうやって脱出したのか
- いろいろ質問されたが遊戯は、そのどれにも答える事無く曖昧な笑顔を見せるだけだった
- 「遊戯無事で良かった」
- 安堵の声を上げながら近寄る杏子に
- 「杏子様御心配をおかけしました。」
- 方膝を付き頭を下げると杏子は頭を軽く左右に振ると
- 「貴方を本当に心配していたのは忍衆の方々ですよ今は躯を十二分に休めて下さい」
- それだけ告げると遊戯の部屋から退室した。
- みんなが遊戯の帰還に湧き返っている中 克也は遊戯の傍に行き
- 「頭スマナイ!俺の自分勝手な行動に頭を危険な目に遭わせてしまって」
- 土下座をして詫びる克也
- その頭は[これでもか]と言わんばかりに床に擦りつけられていた。
- 遊戯は,その様子を見て
- 「頭を上げろ お前はお前なりに反省をしたのだろう?オレが不在中に少しは腕を上げたのか?」
- 遊戯からの予想外な言葉に驚きながら
- 「副頭に修業をつけてもらっる最中です」
- 「そうか・・・マハード 克也の事これからも頼むぜ」
- 安堵の顔をする遊戯
- 「遊戯様の頼まれ事でしたら喜んで引き受けさせて貰います」
- 深々と頭を下げるマハードを見て克也は何がなんだか解らなかった。
- そんな克也にイシズが
- 「貴方を忍衆として頭が迎え入れてくれたのですよ」
- と笑顔で教えてくれた。
- その言葉に克也は満面の笑みを見せていたが
- 「だからと言って今回のような自分勝手な行動をしていい訳ではありませんよ」
としっかりイシズに釘を刺されしまった。
- それでも余程嬉しかったのか克也は怒る事なく素直に頷きながら言葉を聞いていた。
- しかしそんな和気藹々とした時間も長続きもせず衛兵からの「敵襲!」の言葉に顔を強張らせて
- 遊戯の指示の元に迎撃の態勢に入った。