- 「遊戯様 供の者を着けて下さい」
- 本当ならマハードが同行したかっただろう
- しかし遊戯が安心して行動するには自分が
- 残り国王夫妻を守り城に残る忍衆を纏めなければならない
- 少し考えてから遊戯は、微かに笑顔を見せながら
- 「解ったマハード
- ではアイシスとシャダ
- そして両名に使えし忍衆は着いて来い!」
- 「遊戯 私達も同行します」
- ハーピィからの申し出に承諾する
- 克也も本当は、同行したいと言いたかったが今の自分では、
- 足手まといになる事は、百も承知・・・
- 今は、自分が出来る精一杯の事をしようと思っていた。
- モクバはハーピィズペットドラゴンから降りマハードに預けられた。
- 各々が騎乗出来るモンスターを召喚し飛び立とうとしていると
- 上空から一頭の白いドラゴンが舞降りて来た。
- そのドラゴンは見た目は美しく風格があり見る者全てを虜にして
- しまいそうだった只一人例外を除いて
- その例外である遊戯は眼前に降りて来たドラゴンに近づき
- その背に乗る男に
- 「早くその娘を下ろせ
- そして貴様も傷の手当をしろ」
- とだけ言う
- 男は驚きながらも遊戯の言葉に従った。
- 一緒に居た少女は、白みかかった髪の綺麗な見た目で解る程の
- 高貴な存在・・・
- 少女は、気を失っていたので瞳の色やどんな話し方をするのか解らない
- マハードが少女を受け取りイシズが男の怪我の治療をしている間に遊戯は
- ブルー・アイズに近づき
- 「ブルー・アイズよ オレをお前の主の元に連れて行くがいい」
- そう言うとはブルー・アイズの背に騎乗した。
- その際
- 「疲れているのに済まない」
- と付け加えてたらブルー・アイズは首を左右に振り上昇し出した。
- その後に続いてシャダとアイシス達も飛び立った。
- 「キサラ姫を護衛して来られた方 驚かれいる様ですね良しも悪しも彼等に任せて貰えませんか?」
きっと男は、ブルー・アイズの行動に驚いたのだろう何も言わず只 唖然としていた。
-
- 遊戯頼んだよ・・・
-
- どれくらい飛行しただろう
- 辺りの暗闇より更に濃い闇 邪な力を感じ遊戯達は身震いをした。
- これがもし普通の人間なら気絶をしただろう
- しかしいかなる修行にも耐えぬいた忍だからこそ邪な力でも身震いで済んだのかもしれない
- 遊戯は安全をはかる為 城から少し離れた所に降りる指示を出した。
- 「ブルー・アイズ 直ぐにでも主を助けたいだろうがここはオレの指示に従ってくれ
- 必ずお前の主は助け出すから」
- その言葉にブルー・アイズは何も反応を示さなかったがその身を地上めがけてゆっくり降下して行った。
- 地上に降り立つと
- 「ここからは集団で動くのは危険だ。
- 一先ず三手に分かれるシャダの班とアイシスの班は怪我人を発見したらその怪我人を
- ハーピィズペットドラゴンの所に運び出せ」
- 「遊戯様は?」
- 「オレか?オレは,こいつと一緒に囮になり敵の目を引き付ける」
- 「遊戯様が囮になるなんて危ないです!」
- 「お前達の中でこのブルー・アイズに言う事を聞かせられるヤツが居るのか?」
- その問い掛けに誰も答えられなかった。
- 「ハーピィレディは,それぞれの班に付き城内の案内を」
- 「遊戯様ハーピィズペットドラゴンの傍にモンスターの言葉と人語を話せる者が居ないと・・・」
遊戯は、口角を少し上げると指先に小さな光を灯らせた。
- その光は、モンスターを召喚する光
- しかし普通の幻獣使いでも召喚する時の光は、サッカーボールぐらいの大きさになる
- 小さいモノでも野球のボールぐらいだろう
- それなのに遊戯のは、それらより遥かに小さい握り潰せそうな大きさだ
- 「来い!ハーピィガール!」
- 光の中から現れたのは、可愛い少女・・・
- しかしその姿は、確かにハーピィ・レディ・・・
- 「ハーピィガールお前はここに残りハーピィズペットドラゴン共々怪我人を守ってくれないか?」
- 「は〜い 御主人様」
- 明るいあどけない少女・・・
- その裏では、初めて召喚されて緊張しているのだろう顔が少し強張っていた。
- 「何かあったら大声でオレを呼べ!きっと駆けつけてやる」