A happy wish-Vol.2-
A happy wish-Vol.2-

モクバから遊戯の携帯に
《俺も遊戯達に逢いたいから今から逢おうぜ》
と電話があった。
杏子は
「モクバ君に事情を説明して協力してもらおう」
と提案して来た。それに対し御伽も賛成してくれたのでモクバ
にユウギの身に起きた出来事を話し暴走した時の海馬のス
トッパーになって貰う事にした。
なんせ海馬は昂揚してくると突拍子の無い行動に出るから・・・

-夕方-

一台のリムジンが学校横に停められていた。 
城之内は
「海馬がユウギを待ち伏せして連れて行こうとしている」
と腹ただしげにリムジンに向かって行くが御伽からモクバのリム
ジンだと聞かされ
「モクバ相手じゃぁ手出すワケにはイカねもんな」
そう言いリムジンに乗り込む遊戯達を見送った。 
城之内なりにモクバの事を弟の様に気にかけているから
リムジンは程なくして高級レストランに到着しレストラン
の支配人の案内でモクバが予約していた席に  
そこには既に到着していたモクバの姿が
「久しぶりだねモクバ君」
「おう!遊戯達も元気そうじゃん」
久しぶりの再会に嬉しそうにするモクバだがユウギの方を見て 
「ユウギ何か雰囲気変わったんじゃ?」
ユウギから発せられる人を惹き付けずには居れないモノ
子供のモクバには、それが何なのか解らないで居たが・・・ 
モクバの鋭い指摘に焦る遊戯だが尋ねられたユウギの方は
「オレは何も変わってないぜ?」
と小首を傾げながら言う 
ユウギ自身気が付いていないのだ
遊戯は、少し頭痛がして来たが元々ユウギは、人を惹き付けて
いる自覚なんて無いのだから仕方が無い
「そうか?」
何か納得いかない表情のモクバだがそれでも二人に席に着く
様に促す遊戯は,兄譲りの洞察力を持つこの少年に頭が上が
らない気がして来た。
そんな3人の様子を離れた席に座る男は、見詰めていた。
その眼差しは、獲物を見る猛禽類を思わせていた。

ユウギ・・・見ない間に色気を増しやがったな
アイツを誘拐して海馬から身代金でも吹っ掛けてやるか??
だがあの色気・・・アイツを喰ってからにしても遅くはねーな

「へへへへ・・・オレどうしてもゆっくりユウギと話しがしたかったんだぜ
ユウギが兄様に逢うとなかなか兄様ユウギを放してくれないからさ
話したい事があっても話せなかったんだ
こうしてゆっくり話しが出来て嬉しいぜ」
満面の笑みで嬉しそうにするモクバ
本当に嬉しいのだろう
「それじゃ僕と話しをしたくなかったの?」
ぷ〜と頬を膨らませる遊戯
まるで子供の様な仕草
「だって遊戯となら携帯から何時でも電話してるだろ
ユウギの方に電話しようにもオレ番号知らないし兄様を差し置い
て勝手に電話出来ないぜ」
少し困った様な表情されて遊戯は、モクバがどれ程 海馬の事を
気にかけているのか再認識させられた。
むしろこの兄弟は、互いが互いに気にかけているのだ
「あの・・・御客様 御身体の方は、大丈夫ですか?」
恐る恐る声をかけて来るウエートレスに遊戯は、ユウギの妊娠が
周りにバレタのだと思い横を見ると
積み上げられている皿の数に目が点になった。
「君・・・どれだけ食べてるの???」
「ケーキを6ホール食べただけだぜ
あ・・・このビッグ・パフェも持って来て」
更に追加オーダーにウエートレスに言っているがウエートレスは顔を
引き攣らせながらも何とか笑みを浮かべて
「このビッグ・パフェですと5〜6人前分入ってますが・・・」
「おう!構わないぜ」
オーダーを一先ず厨房に告げに行くウエートレスを見送った後
「ユウギ・・・そんな細い体の何処にそれだけの食べ物が入るんだ
よ」
呆れ顔のモクバだが既にこの光景を見慣れている遊戯は、溜息し
か出てこない

天下のデュエル・キングが大食いキングとしての称号も手に入れる
日は、近いだろうな〜

遠くを見る気分だったが当初の目的であるモクバへの告白をさっさ
と済ませてしまおうと
「モクバ君ちょっと協力して欲しい事があるんだけど・・・」
「何だ??」
「実は・・・」

全てを話し終えるとモクバの顔は、見る見る内に笑顔に!!!
てっきりとんでもない事を告げられると思っていたモクバだが余りにも
予想外な遊戯からの告白に
「オレ全面協力するぜ!!!
あっユウギの事は、オレの口から兄さまには報告しないぜ
兄さまを驚かせてやるんだ!!」
悪戯子っぽい表情・・・
しかしモクバが言う様に海馬の驚く姿を見て見たい気がする・・・

この時 ユウギが食べたのは、ケーキを6ホールとビッグ・パフェを5杯
でした。
(食べすぎだと遊戯とモクバに言われた為)
ちなみに離れた席に居た男は、ユウギの食べっぷりに胸焼けを起こ
していたそうな・・・


これだけ食べたらお腹壊しそう・・・
しかしやっぱり短編では、終わりそうにないよな・・・


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