A happy wish-Vol.7-
A happy wish-Vol.7-
童実野埠頭・・・
立ち並ぶ倉庫の数々

この倉庫の何処かにユウギが・・・

ユウギが酷い目に遭っていないかそう思うと気が急く

ユウギ無事でいてくれ!!

もう一人の僕・・・

ユウギ・・・

だが余りにも倉庫の数が多い
何処をどう探せばいいのか検討がつかない
途方に暮れ出す遊戯やマリクを余所に海馬は、歩き出した。
「えっ・・・海馬君何処に行くの???」
マリクは、海馬を見て確信した。
彼は、確実にユウギの居所まで案内してくれる
マリクがそう確信したのは海馬のその足取り・・・
全くの迷いを感じる事が無いからだ
マリクは、遊戯に
「彼の後を付いて行こうよ
きっとユウギの所まで案内してくれるよ」
遊戯は、不安を感じながら頷くしかなかった。

海馬君お願いもう一人の僕を探して・・・

海馬の表情は、無表情だった。
傍から見れば冷静沈着の様に見えるだろうが、だが内心は
穏やかでは無かった。

ユウギ・・・
ユウギ・・・
何故 俺から逃げる様なマネをする
貴様を決して手放したりしない!!
誰が何と言おうが貴様は、俺のモノだ
ユウギ!!



海馬?
海馬の声が聞こえてくる
だがそれは、耳からでは無い
心の中から・・・
まさか海馬がオレを助けてくれる訳が無い
海馬には、ジークと言う恋人が居るのだから
それにオレが今何処に居るのか何て解らないだろうし

今尚何処かに電話を掛けているキース
もし逃げ出すとしたら・・・
ユウギは、色々を考えた。
もし船上取引だったら取引中の一瞬のスキを突いて海の中
に・・・
しかしそれでは、水温が低かった場合 母子共々命の危険を
迎えるのに違いない・・・
否 どの道どう転んでも命は危険に晒されるだろう
安全な場所何て無い・・・


海馬・・・
最後に・・・逢いたかった・・・



「!!!」
急に立ち止まる海馬に遊戯は、驚きながら
「海馬君どうしたの?」
尋ねるものの答えは、返って来ない
少し苛立って来るもののマリクに
「きっと何かを感じたんだよ」
「何かって?」
「ユウギの心の声とか・・・」
「まさか?」
オカルト嫌いの海馬が?
心の声?
非ィ現実的じゃない?


海馬の脳裏に映し出された光景・・・
それは、何者かによって拘束され床の上に寝転がっている
ユウギの姿
しかも彼の顔色が優れないでいる
早く助け出さねば
きっと取り返しの付かない事になると直感した。


キースの話し声が俄かに明るくなっている・・・
イイ具合に進んでいるのだろう
聞こえてくる足音
自分の未来が決まるかもしれない・・・

我ながらよく続いているよなぁ〜
次回 海馬さんと逢えるといいんだけど・・・(えっ???)




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