もう一度
学校に付きカバンの中から教科書を取りだす
何時もは学校の机の中に入れっぱなしなのだが
課題が出た時は持って帰っている
「ねえ 武藤君今日は親戚のお兄さんと一緒じゃないの?」
「え? 別に一緒じゃないけど?」
「なぁ〜んだ つまんない」
「海馬Co.若き総帥 しかも顔良し 家柄良し スタイル良し
頭脳明晰 スポーツ万能〜」
「良い所づくし・・・ お兄さんの彼女になりた〜い」
「ねぇ お兄さんに恋人とか居るの?」
「いないけど・・・」
何時もながら兄貴の人気は凄いぜ
まぁ・・・性格面は別として確かに良い所づくし
女の子が騒ぐのも解る気がする
本当に兄貴はモテル
もしかして選り好みでもしてるのかなぁ?
兄貴が選ぶ女性ってどんな人なんだろう?
そう思うと又胸の辺りがチクッとしてくる
「いっそうの事 武藤君とお兄さんの危険な恋もいいんじゃない」
「美少年と美青年の道ならぬ恋・・・ってのもいいかも〜」
そんな女の子達の会話に遊戯は顔を引きつらせながら
女って解らない生物だぜ・・・
自分と海馬の話しに盛り上がり
その内容は、とんでも無い方向に・・・
「そりゃ〜お兄さんが攻めで武藤君が受けよ」
「え〜案外その逆バージョンも面白いかもしれないよ」
「やっぱり攻めは年上のイケ面 その上テクニシャンなら言う事無し!」
「じゃ〜お兄さんは、誰かと経験アリって事になるよ?」
「う〜ん それって微妙かも・・・出来る事なら武藤君が初めての相手
って事にしたいしね」
オレと兄貴は、そんな風に見られているのか??
「遊戯 お前も大変だな」
「相変わらず女どもの餌食になっているのか?」
「あっ おはよう城之内君 本田君」
「遊戯君は男とも女とも判別しがたい中性的な存在だからね」
「おう獏良とバクラ」
「ケッ とっとと従兄弟殿に食われてしまえばイイのに」
「そんな事 言ったらダメだよ」
「全くバクラはトンでもない事言うなよ 遊戯も従兄弟も男同士なんだぜ」
「遊戯君みたいなタイプはゆっくり食べる方が味がでるんだから」
「そういうもんなのか?」
バクラと獏良はニ卵生双生児でありながら性格は正反対
兄バクラは口や目つき態度が悪く不良的イメージが強い
弟獏良は性格は見た目通りおっとりとした感じなのだが時には兄以上に辛辣な発言をする
「男同士で食う食わないって変じゃないか?」
呆れながら言う本田だったがココでチャイムが鳴ってしまう
バクラは席に着く前に
「テメ これから厄介事に捲き込まれるって面してるから気を着けるんだな」
口が本当に悪いが仲間に対しては気を使ってくれるし彼が忠告を出す時は本当に何かしら
事件に捲き込まれる
「ああ・・・ありがとう」
「まだ目覚めさせる事は不可能なのか?」
「そう急くな」
「事を急げば失敗してしまいますよ」
「しかし・・・」
「社長には、残り少ない在籍期間を十二分に堪能してもらいましょう」
「それを言うなら残り少ない余生を堪能してもらう方でしょ?」
それぞれに言葉を発し高笑いする幹部達
ゴポゴポ・・・
【そんなに笑っていられるのも今の内・・・】
【YU-GI 貴様はこの計画に関与しない方がいい・・・】
【今更だぜ 一度目覚めれば機能停止するまで再度眠りに着く事は出来ない】
【しかし・・・貴様の場合・・・】
【SETO怖じ気ついたのか? オリジナルの2人の記憶をインプットされている電脳なら
あの2人がどう動くかわかる筈】
【ああ・・・解っている・・・だが・・・】
【オレの事を案じているのなら気にするな】
「ほほ・・・この2人も互いに何かしら会話らしき事でもしている様ですね」
「まさか 個々に高圧ガラスの中で居るというのに?」
SETOが危惧しているのはYU-GI未完成だが機能停止システムが取り付けられている
それがもし作動してしまえば・・・YU-GUは永遠の眠りにつく
しかし2時間以内に外部からのシステムを外し回路を繋ぎ直せば再起動するがそれには設計図が
必要なのだ
・・・その設計図が10年近く前に紛失されいる
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