疑問-6-

戯の言葉使いは女の子の言葉使いになっています。

遊戯が自分の事を「オレ」とは言わず「私」と言っています

それでもO・Kでしたら下へ行って下さい











































そこまで聞いて舞と杏子は、軽く溜息を吐いた

自分達の知らない所でそんな事があったなんて

「海馬君って案外良い人なのかな」

「微妙だね」

遊戯にした事を考えると確かに微妙かもしれない

「それでアンタ達がそういう関係になったのは?」

「それから半年ぐらいしてから・・・」

海馬の部下に拉致されたのが切欠

海馬邸に連れて行かれ海馬の前に突き出された

自分を冷たく見下ろす男に遊戯は、怖かった・・・逃げたかった

でも何故かこの男の前では、逃げたくなかった

「私に何の用?」

「貴様の友達を退学させたくなかったら俺の言う事を聞け」

そこから2人の関係が始まった

 

「もしかして海馬君が他校の男子生徒に遊戯を襲わせたんじゃないよね?」

余りにも偶然にしては、おかしい気がする

「杏子の言う通りかもしれないわね

海馬Co.のイベント会場付近で男共に遊戯を襲わせて近付く口実を作り

遊戯を安心させてその後しっかり頂くみたいな・・・」

「そんな事無いと思う・・・」

信じたくない

「冗談よ 幾らキレ者でもそこまでの算段があるとは、思えないもん」

特にあの男は・・・

 

 

そんな話しをしていると

「遊戯様」

聞き慣れた声

遊戯がその声に振り返ると

「磯野さん・・・」

海馬の忠実なる側近の一人 磯野が立っていた

「・・・あっ・・・もしかして海馬・・・の所・・・」

「いいえ 今回は私個人の用で参りました」

海馬の許可無く自分の元に来たと言う磯野

「遊戯 この人って誰?」

「海馬の側近で磯野さんって言うの」

「アンタ遊戯をどうするつもり?まさか連れて行くって言うんじゃ?」

遊戯を何処にも行かせまいと強く抱き締める舞

「瀬人様には内緒で来ましたから私と一緒に来られるのかどうかは遊戯様次第です」

磯野が海馬に内緒で動く事なんて有りえない

もし磯野が海馬に内緒で動くとしたら余ほどの事

「何があったのです?」

磯野の言葉を聞こうとする遊戯

「ちょっと遊戯 こんな人の話しなんて聞かなくて良いのよ」

止める舞

だが遊戯は

「海馬に何かあったから来たのでしょ?」

制止の声を聞こうとしない

「瀬人様は先日遊戯様と別れてから殆ど御休みになられてないのです」

「休んでないって・・・」

仕事が多忙故に土日返上で仕事していると思った

「睡眠が今日(こんにち)現在で今尚一桁台・・・このままだと御身体を壊してしまわれる」

「睡眠が一桁台って・・・私が海馬と別れて1ヶ月になるのよ!」

それじゃ不眠不休じゃない

「瀬人様に何度と無く御休みになられるように申し上げたのですが聞き入ってもらえないのです

遊戯様どうか瀬人様に御休みになるように言って下さい

さもないと本当に過労で倒れてしまわれる」

過労って・・・

遊戯の脳裏に担架に乗せられ病院に担ぎこまれる海馬の姿が

「遊戯!聞いてはダメよ あなたをおびき寄せる口頭手段かもしれないのよ」

遊戯の耳には杏子の声が届いてない

舞の手を振り解き磯野に詰め寄る

「寝ないのなら睡眠薬でも飲ませればいいじゃない!」

「瀬人様に薬物は効かないのです」

肝臓が強くて薬が効かない人が居ると言う

海馬もその中に入るらしい

「私が行ったって何の役にも立たない・・・」

「いえ 遊戯様なら瀬人様も」

長年仕えて来た

いろんな女性が主と一緒に居る姿を見た

大抵女性の方から主に言い寄ってきていた

主から女性に声を掛ける姿なんて見た事がない

そしてここまで一人の女性に執着される主の姿を見た事が無い

だからこそ磯野は遊戯の元に来たのだ

「遊戯様 私と一緒に来て下さい 瀬人様に少しでも休んでいただける様に助言して下さい」

頭を下げる磯野

遊戯の心は、揺れていた・・・

「なぁ〜に悩んでいるのよ 行けばいいじゃない」

「舞・・・」

「舞さん」

「それで目の下にクマ作ってコケタ頬の社長を見て『ざまぁ見ろ』って笑ってやりなよ」

ついでに別れ話しでもしてきな

ウィンクしながら遊戯の背を押す

「そうそう一発引っぱたいてやるのも良いかもよ」

「ありがとう 舞」

少し笑顔を見せる遊戯

「磯野さん お願い」

そう言いながら遊戯は、磯野と海馬の元へと向った

 

 

「舞さん 遊戯を行かせて良かったの?」

「良いか悪いかは遊戯が決める事だよ 外野が決める事じゃない

それに別れる別れないは当事者同士でしかどうしようも無いんだし」

まぁ元々付き合ってたワケじゃないけど

「遊戯は、今も社長の事好きなんだしケジメつけさせないと」

「何か舞さんって私達と同学年じゃないみたい」

「ハハハ・・・そりゃ大人に囲まれて仕事してんだから仕方無いじゃない

それにあの子あんなに心配してじゃない

ここで無理に引き止めたらあの子は行かないかもしれない

その代わりにあの子の心に後悔する気持ちが芽生えるかもしれない

あの子には後悔なんてして欲しくない

例え傷つく事が解っていても・・・なぁ〜んてね」

「そうね 気持ちの整理が必要かも」

良きにも悪しきにも・・・


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