疑問-7-

戯の言葉使いは女の子の言葉使いになっています。

遊戯が自分の事を「オレ」とは言わず「私」と言っています

それでもO・Kでしたら下へ行って下さい











































眠るのが怖かった

眠ってしまえば夢に遊戯が出てくるかもしれなかったから

紅い瞳を涙で潤ませ自分に怯える遊戯・・・

そんな彼女を見たくは無かった

それが夢であっても・・・

 

不眠不休の所為で上がらない能率

上がらないどころか低下の一方

認めたく無いが認めざる得ない想い

 

自分が遊戯の事を好きだと言う想い・・・

 

 

入学式の時に見た遊戯

吊りあがった紅い瞳に一瞬にして飲み込まれてしまった

遊戯に抱いた印象はヤマネコ

捕まえられそうで捕まらない

自由奔放・・・

そんな雰囲気を持っていた

今迄遊戯の笑顔は自分に向けられた事なんて無いと思っていたがそれは大きな間違い

遊戯は別け隔てなくあの笑顔を振りまいていた

当然自分にも・・・

しかしそれはクラスメイトとして・・・

 

遊戯に何度と無く自分から話しかけようと思った

その為に仕事の時間調整もした事がある

でも何故か話し掛ける事が出来なかった

そんな自分に歯がゆさを何度感じたか

普通に話し掛ければいいだけなのに・・・

今迄付き合った女と同じ様にすればいいのに

それが何故か遊戯には難しかった

思い起せば遊戯に恋していた所為だったのだろう

 

海馬Co.主催で行われたイベント

部下から遊戯が来ていると聞いた時どれほど嬉しいと感じたか

これを口実に遊戯と話しが出来たらと思った

だが遊戯に逢う事が出来なかった

諦めかけた時 遊戯が数人の男に囲まれ連れて行かれそうになっているのを見かけた

嫌がる遊戯

そんな彼女を無理矢理連れて行こうとする男達

瞬時に男達が遊戯に何をしようとしているのかが解った

そして自分の中で何かが切れたのが解った

怒りのまま男達をブチ倒した

 

怯えた遊戯・・・

 

その怯えは自分に向けられたモノだと思ったが

それは大きな間違い

暴行されそうになった恐怖からの怯え

 

怯えて動けないで居る遊戯を抱き抱えた

腕の中で怯える遊戯に感じた愛おしさ

このまま守ってやりたいと思った

そんな気持ちと裏腹にこのまま彼女を犯したいと言う欲望も・・・

 

 

数日後学校に現れた自分に遊戯は助けてくれた礼を言って来た

そんな遊戯に自分は言葉で脅し遊戯の躰を手に入れた

今迄いろんな女性と付き合った経験は有っても自分から告白したり付き合った事は無い

全て相手からの誘い

 

 

それ故に心を手に入れる術を知らない・・・

 

男を知らない躰に男を・・・自分を刻み付ける行為

躰は充足したが心は・・・満たされる事が無かった

どうすれば遊戯の心を手に入れられるのだろうか?

どうすれば遊戯の笑顔が自分にも向けられるのだろうか?

 

自分の気持ちに気付く事無く当たり前の様に躰だけを繋いだ

そして先日自分に向けて発せられた言葉

「どうして・・・私の事好きでも無いのに・・・どうしてこんな事するの・・・」

その言葉にショックを受けた

 

どうして自分の気持ちに気付いてくれない!!

 

自分の気持ち?俺は遊戯の事をどう思っているのだ?

 

思い当たる言葉が有ったがそれを認めたく無かった

認めてしまえば今迄の自分が消えてしまうかもしれないと感じた

 

 

ピィ・・・

〔社長 お茶をお持ちしました〕

インタフォーン越しに聞こえる磯野の声

海馬は時計を見ると針は3時を指していた

電子ロックを解除し入室を許可する

扉を開けて人が入室した気配を感じる

 

顔は決して上げない

書類に目を通す

 

一向に自分にお茶を差し出さない磯野

だが人の気配は有る

「磯野!」

苛立ちの余り顔を上げる

その海馬の目に写ったモノ

「ゆ・・・うぎ・・・」

 

 

 

自分を睨みつける蒼い瞳

「何ていう顔してるの?」

目の下のクマ

やつれた顔

まるで病人を見ている気になる

 

海馬に触れたい・・・

抱きしめてあげたい・・・

 

そんな気持ちを胸に抱えながら遊戯はデスクを挟んで海馬の前に立つ

至近距離で遊戯に指摘され海馬は片手で自分の目許を隠す

 

遊戯も気が気でなかった

幾ら磯野が海馬一人で社長室に居ると言ってもそれは、磯野が居た時点での事

すれ違いで女の人が来ているかもしれない・・・

否 女だけじゃない仕事の関係で取引先の人や打ち合わせで重役の人が居るかもしれない

と思った。

大企業の社長室に場違いな女子高生・・・

 

 

「貴様 何の用で来た?」

「そうね・・・」

理由なんて無い・・・磯野から海馬の事聞かされ心配だったのだ

「理由なんて無いかも・・・ただ強いて言うなら

貴方との関係を切りたい・・・かしら?」

「俺との関係? 貴様は御友達とやらが退学になっても構わないと言うのか?」

遊戯が俺から離れる?

そんな事有りえない

ヤツが友を見捨てるなんて・・・

 

「友達に全てを話したの 自分達の事は別に退学になっても構わないと言ってくれたの」

「!!」

遊戯が俺から離れる!

「貴方とは、もうこんな関係で逢う事も無い・・・」

出来るなら普通の関係で貴方と接したい

 

恋人は、無理でも友達としてクラスメートとして・・・

 

「それだけを言いたかったの」

そう言うと遊戯は、部屋を出るべく扉の方に向う

 

このままココに居たら海馬に触れたい気持ちが抑えられなくなる

自分の気持ちにピリオードを打たなくては

この関係を終わらせなくては

 

だが海馬は、そんな遊戯の気持ちを知らない

そこまで脳が働かない

 

遊戯が俺から離れる・・・

許さない!俺から離れるなどと


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