紅玉-至高の宝-2


「ん・・・んん・・・瀬人様の大きい・・・」

必死になって瀬人の男根にしゃぶりつく遊戯。

思わず瀬人の顔が緩んで来る。

(まさか遊戯に奉仕される日が来ようとは・・・)

何度も夢に見た光景。何度憧れた事か。

遊戯は、瀬人の男根を口に含み窄ませ何度も頭をスライドさせた。

その間含みきれなかった部分を片手で扱きながらもう片手で己の蕾を解していた。

何時でも瀬人を受け入れられる様にする為に。

「ククク・・・いいぞ遊戯。俺を気持ち良くさせた褒美だ。しっかり飲み込むんだ」

その言葉と同時に遊戯の口の中で瀬人のモノが小刻みに跳ねると熱いモノが放たれる。

咽返る様な青臭い臭いに遊戯の眉間に皺が寄る。

「吐き出さずに飲み込むんだ。」

そう言いながら遊戯の華奢な躰を抱き上げ自分の上に座らせる。

急に赤くなる遊戯の顔。

「遊戯 解っているな?」

何を求められているのか解っている遊戯は、瀬人の両肩に手を乗せると腰を浮かせ起立している瀬人の

モノの上に蕾を重ねゆっくりと降下していった。

何度躰を重ねても慣れる事の無い行為。瀬人の太い部分がなかなか入らない。

痺れを切らせた瀬人が遊戯の片足を払いのけるとバランスを崩した遊戯は、そのまま最奥まで瀬人のモノを

迎え入れる事になった。

「ひぃぃぁぁぁ・・・・あああぁぁ・・・」

急に襲い来る刺激に思わず達してしまう遊戯。

遊戯が放った白濁とした粘液が瀬人のお腹に付着する。

「入れただけでイクとは、堪え性の無い」

そうは、言うものの瀬人だって遊戯の内肉から受ける歓待にイキそうになったのだ。

それでもいかなかったのは、プライド故だろう。

瀬人は、遊戯の腰を掴み何度も突き上げる。

煽動し絡みつく内肉に何度も締め付けられ遊戯の上げる美声と恍惚の表情に酔いしれてしまう。

イキそうになった時

「・・・さま・・・瀬人・・・瀬人様」

何処からか聞こえる声に意識が持って行かれる。

後もう少しで遊戯の中に熱を注ぎ込めるのに・・・そんな願い虚しく浮上する意識に任せて目を開ければ

衣服を身に纏った遊戯の姿が・・・

「貴様・・・何時の間に・・・」

全裸で瀬人の上に跨り貫かれていた筈の遊戯。

「瀬人様もう朝です。御目覚め下さい。身支度が整う頃にもう一度参ります。」

寝室のカーテンを開け終えると会釈をし出て行く遊戯。

暫くして自分が遊戯とSEXをする夢を見ていた事に気付く。

「まさかこの俺が夢なんかで・・・」

呟きながら虚しさよりも更なる愛おしさが胸に込み上げて来た。

もう認めるしかない・・・自分が遊戯に想いを寄せている事に・・・

彼だけが自分にとって唯一の聖域なのだ。

だから汚す事が出来ないのだ。

 

 

 

++++

 

その頃ウィザース城では、遠出をして帰って来ない遊戯の身を案じるユギと家臣の姿が

「遊戯の行方は、未だ解らないの?」

何時も穏やかなユギが少し苛立っている。

「マハードの姿までも見当たらない・・・どうして・・・」

マハードと言うのは、遊戯の黒馬の名前。

もし遊戯の身に何かあればマハードが護ってくれる筈、そう信じていたのに肝心のマハードまで見当たらない。

だがその所為で遊戯が未だ生きていると確信が持てる。

「ユギ様そう苛立たれますな。マハードの亡骸が見つかってないと言う事は、遊戯様は、御健在と言う事

ですぞ」

「シモン・・・解っている。解っているけど・・・」

心配なのだ。

シモンとてユギと同じ気持ちなのだ。

ユギに報告してないが遊戯は、カイバ帝国とウィザース国の国境にある森に出かけた・・・もしかしたら

カイバ帝国に連れて行かれたかもしれない。

だがもしそうなら人質として遊戯を盾に何かしら要求が来てもおかしく無い。

それなのに未だに何の要求もされて来ない。

気にしすぎなのかもしれないと想いつつもそれ以外想いつかないのが現状なのだ。

 

 

++++

 

朝食を終え瀬人は、公務に就く。

書面の山に目を通しながら家臣からの報告を聞き、その後謁見を行う。

目まぐるしくこなされる公務に遊戯は、瀬人が躰を壊さないか心配になる。

程無くして午前の公務が終わった。

瀬人は、遊戯を連れて私室に戻るとソファに腰かけ傍に居る遊戯を呼び寄せ自分の前に立たせるとその

華奢な躰に抱きついた。

微かに香る薔薇。きっと躰に染みついているのだろう。

遊戯に抱きついていると安心する。このまま時間が止まってしまえばイイと願ってしまう。

瀬人に抱き着かれどうしていいのか解らない遊戯は、一先ず彼の頭を撫でてみた。

柔らかくてサラサラの髪。撫でていると気持ちがイイ。

瀬人の目の前には、衣服によって隠されている遊戯の飾りがある。

衣服の上からなら触れてもいいだろうか?

恐る恐る衣服に隠れて眠っている飾りに口づける。

それだけなのに甘い気持ちになる。

そんな瀬人の行動に戸惑う遊戯。

「瀬人様・・・」

声が震えてしまう。

口づけるだけのつもりだった。でもそれだけでは、我慢出来ずに衣服の上からその部分に舌を這わし吸いついた。

何故瀬人は、こんな事を自分にしてくるのか解らなかった。

彼には、後宮が在るのだ。そこには、類を見ない美女達が居る。

言葉は、汚いが何時でも性欲処理が出来る筈だし彼女達の方が柔らかい乳房がある。

男である自分には、そんなモノは、存在しない。

「せと・・・さま・・・」

震える遊戯の声が今の瀬人をどれだけ煽るか・・・このまま欲望のまま彼を犯す事が出来たら・・・

今のこの行為だけでも瀬人の心には、背徳感が湧きあがっている。

 

自分は、女でも無いのにどうして胸を衣服越しとは、言え刺激されて感じているのか?

しかも同性にこんな事されて気持ち悪いと思わないなんて・・・

瀬人は、盗み見るかのように遊戯の表情を見れば顔を朱に染め紅い瞳を潤ませている。

「感じやすいんだな」

ククク・・・と喉を鳴らし余裕の表情で瀬人は、笑っているが内心は、嵐が来ているかのように荒れている。

まさか遊戯が胸を嬲られただけで感じるなんて・・・そしてそんな遊戯を見て自分のオスが立ち始めるなんて。

そんな甘い時間を直に打ち壊される。

コンコン・・・

蕩けた様な表情を見せていた遊戯の顔が何時もの従者をしている時の顔に戻っていた。

なかなか見れない遊戯の表情だったのに瀬人は、忌々しい気持ちで舌打ちすると又聞こえて来たノック音に

対し返事をする。

瀬人に抱きしめられた状況で人が入ってくる事に抵抗があるのか遊戯が瀬人から離れ様とするが瀬人は、

それを許さず更に強く遊戯を抱き締める。

「瀬人さま・・・」

離して欲しいと瞳で訴えるが離して貰えない。

瀬人の唾液で濡れた衣服も着替えたい・・・

そんな遊戯の心境なんておかまいなしに入室を許し何も知らない重臣が入ってきて瀬人と遊戯の様子

を見て慌てふためいたのは、言うまでも無い。

 

重臣からの報告を聞き終えると退室を命じ遊戯の胸元に顔を埋めた。

「瀬人様・・・もうそろそろ離していただけませんか?」

「何故?」

「もう昼食の御時間です。瀬人様の御食事の用意をしたいのですが・・・」

困った様な声の遊戯。

用意と言ってもただ昼食の用意が出来ているか確認をするだけ。

給仕をする者は、別に居る。

もうそんな時間か・・・

「解った。では、ココに用意しろ」

用意しろ・・・と簡単に言うが皇帝の食事は、食間に用意されている。しかもこの部屋のテーブルに乗り

きらない程に。

皇帝の言葉は、遊戯を困らせる。

「何を困っている?貴様が俺に食べさせたい料理を持ってくればイイだけの事」

「そんな事を言われましても・・・」

人には、それぞれ嗜好というものがある。

遊戯が瀬人に食べさせたいモノを用意したとしてそれが今瀬人が望んでいるとは、限らない。

「遊戯?」

「解りました。しかし私が用意した料理は、しっかり食べてくださいね」

そう言うと遊戯は、身を捩り瀬人の腕から逃れ様とするが

「貴様の分も持ってくるんだ」

「オレの分?」

「そうだ。貴様の分も持って来い。そうしたら貴様が用意した料理を全て食べよう」

従者と一緒に?何を考えているんだ?

そう思いながらも遊戯は、拘束を解かれ瀬人の食事を用意しに食間に行った。

暫くして瀬人の前に並べられた食事。

遊戯が一人で運ぶには、無理だったので給仕の者に手伝って貰った。

全ての料理は、瀬人が食べやすい様に小分けにされ皿に乗せられている。

それなのに瀬人は、手を出そうとしない。不思議に思い訊ねると「貴様が俺に食わせろ」等と言って来る。

どうしてそんなに我儘を言うのかと瀬人に問えば「そんな事に答える理由は、無い」と言い返される。

瀬人にしてみれば、愛おしい者から食べさせて貰える事に意味があるのだ。

だが自分の気持ちを遊戯に告げていないし遊戯が自分に対してどんな気持ちを抱いているのか解らない。

遊戯は、渋々と食事が乗った料理を小皿に取り瀬人が座るソファの横に膝を着き瀬人の口元に食事

を持って行くと

「貴様は、俺の隣に座れ。その方が貴様も俺に奉仕しやすいだろう?」

確かにそうなのだが・・・でも主人が座るソファに一緒に座るなんて恐れ多い事そんな自分の気持ちを

きっと皇帝は、知らないのだろう。

瀬人は、自分の口元に在る食べ物を口に含みながら遊戯の指まで口の中に入れる。

「瀬人様・・・」

瀬人の口から指を出そうすると軽く噛まれてしまう。瀬人は、遊戯の手に持たれている小皿を取り上げると

テーブルの上に置き遊戯の華奢な躰を抱き上げ自分の隣に座らせた。

「瀬人様・・・離して・・・」

羞恥故に顔が朱に染まり出す遊戯の顔。その顔をもっと見たくて瀬人は、遊戯の指を口から出すと

遊戯の掌を舐め上げ指を1本ずつ舐め吸い上げた。

「あっ・・・瀬人さま・・・食事中・・・」

遊戯が逃げない様に腰を抱き寄せる。

「ああ そうだったな。では、続きだ。」

遊戯は、恥かしい気持ちのまま小皿を手に取り料理を瀬人の口に運ぶ。

そしてその都度遊戯の指は、軽くだが瀬人に甘噛みされた。

 

瀬人が食事を終えた頃には、疲労困憊の遊戯。

何故食事を給仕するだけでこんなに疲れるのか?

そもそも皇帝が大人しく食事をしてくれたらこんなに疲れないで済むのに口に食べ物を運ぶ度に指を

舐められたり甘噛みされたりした。服越しから腰を弄られたりもした。

だがそれ以上の事は、されなかった。

 

テーブルの上を片付けると遊戯は、瀬人に午後からの視察に身に着けるマントを取りにクローゼットの所

へ行くと

「今日の視察は、貴様も着いて来い」

と言われた。

遊戯は、記憶を無くしてから城の外に連れ出してもらうのは、初めての事なので嬉しい気持ちと戸惑いが

入り混じった気持ちでいた。

瀬人は、そんな遊戯を背後から抱き締めると

「貴様は、俺の傍に居ればイイ。俺以外の者と一緒に居る事は、許さん」

「瀬人様?」

耳元で囁かれる様に言われ背筋がゾクゾクする。

でも何故彼がそこまで自分に拘るのか遊戯には、解らなかった。


戻る | -1- | -3-