月華双月 -Vol.4-
(Vol.1) (Vo.2) (Vol.3) (Vol.4) (Vol.5) (Vol.6)(Vol.7) (Vol.8)


遊戯が帰って数分後
海馬は、ソファに横たわりながら自分の傍を漂う煙を眺めていた。
自分は、何故あの時 遊戯に
「俺のモノになれ」・・・って言ったのか
遊戯は、彼の代わりでしかないのに・・・
恋人だった彼を抱きたいと思いながらも
その思いを胸の奥深くにしまい込みキス以上の事が出来なかった。
彼は、月華の王子・・・
そして自分は、彼専属の神官・・・
彼の王政をサポートするのが役目
自分にとって彼と言う存在は、神聖なモノでしかなかった。
王子である彼は・・・
しかし王子の立場を離れれば自分にとって護りたい愛しい恋人なのだ
月華では、同性愛は許されている
それは、ごく一部の男でも子を宿す事が出来る者が居たから
遊戯王子もその部類に属していたから
そう思うと海馬は、月華に居る遊戯に逢いたいと思った。

今更遊戯に逢ってどうするつもりなんだ?
ヤツは、俺から離れて行ったんだ
理由も無く・・・
きっと噂で聞いた月華の女を皇太子妃として迎え入れる為に邪魔な俺を排除
したんだろうが・・・
ヤツの口から理由を聞きたかった・・・

どんなに自分の心が傷つこうとも・・・知りたいと思った。
遊戯王子自身を手に入れたい
自分が抱いている遊戯は、遊戯王子の代わりでしかないのだから
頭の中で自分の手によって乱れる遊戯王子の姿
妄想の中では抱く事なんてぞうさにも無い事なのに
そこに重なる電話だけで呼び出せる遊戯の姿
海馬は、立ち上がるとデスクの上に置いてある携帯電話を持ちながら遊戯から聞き出した
メールアドレスに用件を入力した。

そう言えば俺が初めて身体を繋いだ相手だと遊戯は、言っていたな
コール・ボーイなぞやっているから(まさか?)とは思ったが
本当に初めてだったとは・・・
遊戯貴様を俺の傍から離れさない・・・
ヤツの代わりに貴様を一生俺の傍に置いておく・・・


セトは真実を知らないままなんですよね〜
モクバも何故遊戯王子がセトの元から離れたのか真実を知りません
セトの傍に居て唯一真実を知る者は[ブルーアイズ・ホワイト・ドラゴン]の彼女と
[ブラック・マジシャン]のみ〜



戻る